薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年2月19日 柳田 希望

薬局のリアルな現場感や日常に潜む薬の落とし穴が共感できる小説「薬も過ぎれば毒となる」とは?

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『薬も過ぎれば毒となる~薬剤師・毒島花織の名推理』~「薬」に対して異常に熱意のある薬剤師が、薬にまつわる事件の謎を解き明かすミステリー

書籍データ

タイトル 薬も過ぎれば毒となる
薬剤師・毒島花織の名推理
著者 塔山 郁
ジャンル ミステリー
出版社 宝島社
出版日 2019年5月24日
ページ数 255ページ
定価 730円(税別)

あらすじ

ホテルマンの水尾爽太が出会った毒島花織は、黒縁眼鏡で強気な印象を与える薬剤師。着飾ったり愛敬を振りまいたりするようなことはせず、それどころか笑顔もなくて、コミュニケーション能力も高くない、少しとっつきにくい女性。そんな彼女は薬剤師としての見識が異常に広く、同じ薬剤師からも特殊と言われるほどの薬オタク。どんな状況であっても、薬に関することは見て見ぬふりができない。

妊婦にハーブティーをプレゼントしようと相談している同僚、抗真菌薬を1ヵ月塗り続けても治らない水虫、兄である主人公には内緒でピルを服用している妹、睡眠薬を混入されていると騒ぐパートスタッフ、脳梗塞で倒れてから食事にも気を付けているのに不調が続く伯父、子どもの塗り薬がなくなったという宿泊客からのクレーム、薬が不足していたのですぐに持ってこいと電話で時間指定をしてきた常連患者、口コミで話題の“厚労省が認可した痩せ薬”・・・薬剤師なら「あるある」と感じる色んなトラブルに、相手が患者であろうとなかろうと首を突っ込み、その知識で謎を解き明かす。

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書籍レビュー:ここがおもしろい

作品としては4話から成る連作短編集で、それぞれメインとなるストーリーがあるのですが、その途中にも薬にまつわる話題が散りばめられていて、どれもこれも気になる事例ばかりです。実際、

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柳田 希望
やなぎた のぞみ

調剤事務
保険薬局事務歴13年。
現在も保険薬局にて調剤事務として勤務。
薬局で唯一すべての患者さんと接することができる受付の仕事に、やりがいと楽しさを感じ、天職だと思っている。社内の調剤過誤防止対策の管理や新店舗の立ち上げ、後輩の指導にも携わる。休憩時間は趣味の読書を満喫する日々。

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