【薬剤師のマナー講座】今のままで大丈夫?損をしない患者対応5選
どれだけ薬に詳しくても、なんだか落ち着きがなかったり、態度が悪いように見えたりする薬剤師には、なかなか「相談しよう」とは思いません。接遇面に残念なところがあると、せっかくの薬の知識を活用する機会が減ってしまう、ということです。そういった意味では、自分が頑張って勉強してきた薬の知識を役立てるためには、一定の接遇技術が必要不可欠である、と言っても過言ではありません。
そこで今回は、物凄く基本的なところで知らない間に損をしてしまっていることがないか、自分が客の立場で利用するシチュエーションを想像しながら、簡単な接遇チェックを行って自分の立ち振る舞いを振り返ってみましょう。
忙しいと、来局された患者さんに目線を向けたり挨拶したりするのを後回しにしている
保険証や処方箋などの受け渡しを、「片手」で行うことがある
カゴが遠いと、薬や薬袋を投げ入れることがある
白衣の着こなしに、あまり関心がない
服薬指導の際、ずっと薬や薬情を見ながら喋っている
チェックポイント1:来局された患者さんには、欠かさず目線を向けて挨拶をしているか?
たとえば自分が飲食店に入ったときのことを想像してみてください。店に入ったのに、店員がみんな忙しそうにしていて誰もこっちに視線も向けない、“気づかない”ように仕事を続けていると、ちょっと不安に感じないでしょうか。
これは薬局でも同じです。人手が足りないと、どうしても患者さんの来局にすぐ対応するのは難しいこともありますが、少なくとも調剤中であっても「こんにちは、少々お待ちください」と声掛けをしたり、あるいは投薬中であっても少し目を合わせて会釈したりするくらいはできるかもしれません。具体的にどんなアクションが適切かは時と場合によりますが、少なくとも“自分はあなたの来局に気づいています”ということを相手にわかってもらうような振る舞いをすることが重要です。そのためにまずは、調剤室で手が離せない状態であっても、誰かの来局に気づいたらそちらに目線を向けて、「挨拶」をすることから始めてみてはどうでしょうか。
チェックポイント2:「保険証」や「処方箋」は両手で丁寧に受け取っているか?
たとえば、ちょっと良いお店の買い物でカード払いをするときのことを想像してみてください。自分が出したクレジットカードを、片手でひょいと受け取るでしょうか。たぶん、そんなことはないです。きちんと両手で丁寧に受け取ってくれるはずですが、その時には「丁寧に扱ってくれているな」と安心感を抱くと思います。