小児用薬を飲みやすくする食品とは?新人薬剤師が押さえたいその混ぜ方や注意点を解説
前回の記事で、小児の抗菌薬を「味」だけで選ぶと、時に耐性や低カルニチン血症のリスクを負わせてしまう恐れがあることを紹介しました。しかし、だからといって“飲みづらい薬”をゴリ押しすることしかできないと、薬剤師の対応としては非常に残念なものになってしまいます。そこで、薬剤師は食品や飲料、場合によっては服薬支援のゼリーなどを使って薬を服用する方法をよく提案することになりますが、ここでもいくつか注意したいポイントがあります。
ポイント①:飲料・食品と混ぜる提案は、「今回の薬」に限った話であることをきちんと伝える
ドラマ「アンサングシンデレラ」や、アニメ「異世界薬局」などでも描かれたように、「ジュースやアイスクリーム、ゼリーなどの食品・飲料と混ぜる」という方法は、苦手な薬を飲む際のごく一般的な工夫です。しかし、小児用の薬にはもともと色々な製剤工夫や風味付けが施されているため、混ぜるものによっては余計に変な味になって飲みづらくなってしまうこともあります。つまり、「何と混ぜれば良いのか」は薬によって全く異なる、ということです(表1)。