薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年6月10日 児島 悠史

日焼け止め、どんなときに“塗り直し”をすれば良い?~小さな子どもへの使用の是非も考える

日焼け止め、どんなときに“塗り直し”をすれば良い?~小さな子どもへの使用の是非も考えるメインの画像1

「日焼け止め」、なぜ“塗り直し”が必要?~様々な事情による効果の減弱

「日焼け止め」の性能については前回の記事で詳しく解説しましたが、この「日焼け止め」は、虫除けなどと違って肌に直接塗布する必要があります。基本的に気温の高い夏場、それも活動的な場面で使うことが多いため、汗をかく、衣服やタオルなどでこすれる、水や砂・土などが付着した際に一緒に払い落としてしまうなど、様々な要因で剥がれ落ちてしまうことになります。特に、耐水性の商品であっても、汗をかくだけで徐々に「日焼け止め」は剥がれ落ち、6時間後には防御効果は半分近くにまで低下していくことがわかっています2)。そのため、“塗り直し”によって防御効果を維持するという対策が必要になります。

「日焼け止め」の“塗り直し”について、具体的に何時間ごとに行えば良いかという明確な基準は定められていません。化粧品メーカーのWebサイト等を参照すると、屋内の活動であれば3~4時間、屋外の活動であれば2時間ごとの塗り直しを推奨しているものが多いため、これを1つの目安にするのが良いと考えられます。つまり、「日焼け止め」というアイテムは基本的に“1回塗っておけばOK”ではなく、“必要に応じて繰り返し塗り直しをする必要がある”ものだと認識しておくことが重要にあります。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

児島 悠史の画像

児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

キーワード一覧

薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

キャリア 禁忌 医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット 年収・待遇 医療クイズ 副作用