「麻疹(はしか)」ワクチンQ&A、2回接種の効果と接種歴・免疫の調べ方
Q.1「麻疹(はしか)」のワクチンは、どのくらい効く?
日本は、2015年にWHOから“麻疹排除国”の認定を受けていますが、それでも海外からウイルスが持ち込まれて感染拡大する事例が相次いで起きています。こうして感染拡大する麻疹を防ぐのに極めて有効な手段となるのが、ワクチン接種です。1回の接種でも約93%、2回の接種で約98%の予防効果が得られ、ほとんどの場合はこの効果が生涯に渡って持続します1)。前回の記事でも紹介した通り、麻疹は手洗いやマスクといった通常の感染対策でリスクを軽減できるものではないため、現状はこのワクチン接種が唯一の効果的な対策と言えます。
実際、麻疹のワクチンは2000年から2017年までの間に、世界で麻疹の感染者を83%減少(145人/100万人から25人/100万人程度へ)させ、2,000万人以上の死亡を防いだと推計されています1)。
Q.2自分がワクチン接種をしたかどうか、どうやって調べる?
日本では、世代ごとに麻疹のワクチン接種に関する背景が異なります。そのため、「自分がワクチンを接種したかどうか」がわからないケースが少なくありません。そんなときは、まずは「母子手帳」を参照して、ワクチン接種歴、もしくは麻疹への罹患を記録する欄を確認してください。ここにワクチンの接種歴が記載されていなくとも、麻疹への感染歴が記載されている場合、ワクチン接種は不要です。麻疹は、一度かかると終生免疫を得られるからです。