薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年7月23日 小原 一将

相続対策と薬剤師業務の大事な共通点とは?薬剤師も知っておくべき「相続」対策の本質について②

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前回は、「相続」というものが「財産の引き継ぎ」だけではないこと、経営と相続で専門が異なる可能性があることについてお話を伺いしました。今回も引き続き、松本恵さんに私たち薬剤師の業務にも関連する内容をインタビューさせていただきます。

「相続」の前に考えるべきこと

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松本

「相続」の対策を考える際、多くの人は”どれくらい資産を持っているか”ということから始まってしまいます。しかし私は、生きていくことの準備ができていないのに相続対策はできないよねと思っています。身上監護(しんじょうかんご)という言葉をご存知ですか?

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小原

いえ初耳です、教えてください

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松本

身上監護とは、福祉・介護・医療などの必要なサービスが十分に受けられるように準備したり、暮らしていくことに必要な住居の契約を整えたりと、身の回りの生活を整えることを意味します。たとえば、自分の具合が悪くなった時にはまず「誰に連絡をするのか」を考えてみてください。

もし入院をするにしても手続きが必要ですし、既往症や服用薬の説明をはじめ多くの手間がかかり、一人では抱えきれずにめちゃくちゃになってしまうことがあると思います。そのとき、誰が自分のサポートをしてくれるのか、これをはっきりさせてから相続対策を考える必要があります

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小原

自身が亡くなってからのことを考えるのではなく、まず先に”亡くなるまでのこと”を考える必要があるというのは、言われてみると当然ですね

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小原 一将
こはら かずまさ

薬剤師/株式会社sing代表取締役
2009年京都薬科大学を卒業後、様々な保険薬局で勤務。薬剤師の価値をもっと社会に届けたいと考え、2019年12月に株式会社singを設立。「頼れる薬剤師が身近にある社会をつくる」をビジョンとして、薬剤師の教育や新しい働き方の支援を行っている。
Apple製品好きであり、薬剤師の業務や医療の発展に活用できないか日々考えている。

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