薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年8月20日 児島 悠史

「アムロジピン」と「ニフェジピン」、妊娠中の禁忌が外された根拠は?~安全性の報告や海外の添付文書、ガイドラインの記載

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「アムロジピン」と「ニフェジピン」の添付文書はどう改訂されたか

これまで、高血圧治療などに用いられるCa拮抗薬の「アムロジピン」は妊娠中、「ニフェジピン」は妊娠20週未満の女性に対し、添付文書上は“禁忌”に指定されていましたが、2022年12月に添付文書が改訂され、どちらも妊婦への禁忌が解除されました。これによって、妊娠周期にかかわらず「アムロジピン」や「ニフェジピン」は降圧薬の選択肢として考えることができるようになりました。

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▲(左)2022年12月改訂前、(右)2022年12月改訂後の「アムロジン錠」の添付文書

しかし、患者さんからすれば、「これまでダメと言われていたけど大丈夫になった」と急に説明されても、どういうことかわからず不安を感じてしまう可能性があります。そのため、この改訂がなぜ行われたのか、患者さんにもわかりやすく説明できるよう、まずはこの禁忌が解除になった理由や根拠をしっかりと押さえておきましょう。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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