薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年10月14日 児島 悠史

先輩の服薬指導を、そのまま真似してはいけない理由~関係性の構築というステップ

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薬剤師として少し仕事に余裕が出てくると、「周囲の薬剤師がどんな服薬指導をしているのか」、も気になり始めます。テキパキと的確に服薬指導を進める薬剤師、患者さんからどんな質問を受けても正確に回答できる薬剤師、気さくな接し方で患者さんと仲良くなる薬剤師・・・自分の周囲に居る色んな薬剤師の姿を見て、そこから自分でも真似できそうなこと、自分の服薬指導にも取り入れられそうなことを見つけ、自分の対人業務の質を高めていくことは、薬剤師としても非常に重要な取り組みです。

場合によっては、ベテラン薬剤師から「自分や先輩の服薬指導を見て学ぶように」と指示されることもあるかもしれません。これ自体はとても有意義な試みではあるのですが、1つ絶対に押さえておかなければならない注意点があります。それは、先輩薬剤師が見せる、「既に関係性を構築できている患者さんに対する服薬指導」を、そのまま表面上だけ真似しようとすると、間違いなく痛い目に遭う、というものです。

患者さんとの関係性によって、“適したコミュニケーション”は異なる

患者さんとフレンドリーに、気さくに話をする先輩薬剤師の姿を見て、「自分もあんな風に親しげにお話できる薬剤師になりたい!」と感じる薬剤師は多いと思います。確かに、こうしたフランクな接し方ができる薬剤師は、患者さんにとっても非常に魅力的で身近に感じられる、薬剤師としての1つの理想の姿と言えます。

しかし、ここで忘れてはならないのは、その先輩薬剤師も“最初”からいきなりそんなフランクな対応をしていたわけではなく、何度も服薬指導を行い、少しずつ信頼関係を構築してきた結果として、今は“そういう対応”ができる関係性に到達している、という点です。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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