薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2023年12月6日 児島 悠史

保湿剤を使いこなそう!~①保湿剤の「適量」を知ろう

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冬になると空気が乾燥し、また暖房器具などを使うことも相まって、皮膚も非常に乾燥しやすくなります。特にアトピー性皮膚炎などでは、こうした皮膚の乾燥が症状悪化の要因にもなることから、「保湿剤」を使った日々のスキンケアがとても重要になります1)

ところが、「保湿剤」はあまり怖い副作用もないことから、使い方についてあまり深めて考える機会もなく、“なんとなく”で服薬指導をしてしまっている人も多いかもしれません。しかし、この「保湿剤」は使い方ひとつで期待できる効果も大きく変わってくる薬のため、薬剤師が服薬指導でどんなアドバイスをするかが非常に重要になってきます。そこで今回は、「保湿剤」のポテンシャルを十二分に引き出すために知っておきたい“使いこなし”のポイントを紹介します。

ポイント①:ほとんどの人が思う“適量”は、かなり少ない

「保湿剤」の服薬指導で最もよく問題になるのが、“どのくらいの量を塗布すれば良いのか”という点です。あまり薄く延ばし過ぎると十分な効果を得られませんが、かといって不必要なほど大量に塗っても体がベタベタするだけで薬の無駄遣いになってしまうからです。そのため、まずは“適量”が具体的にどのくらいの量なのかを押さえておく必要があります。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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