薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2024年3月10日 児島 悠史

新人薬剤師が気を付けたい調剤のポイント.2~アルファベットや規格の違い

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薬の取り違えで、「名前」が似ている組み合わせ(☞前編)以上によく起こるのが、「規格」の間違いです。多くの薬は、配合量や配合成分の違いによって複数規格が存在します。“別の規格がある”ことを知らずに、薬の名前だけを見て調剤してしまうと、本来処方されたものとは異なる量や配合で薬を使ってしまうことになるため、患者さんの健康被害に繋がることになります。こちらも、“どんな規格違い”が間違いやすいのか、「知らなかった」で起こるミスを起こさないよう、代表的な組み合わせを予め知っておきましょう。

紛らわしい規格①~「アルファベット」が違うと“作用時間”が変わるもの

医療用医薬品の販売名に「アルファベット」がついている場合、「アムロジピン錠5mg」と「アムロジピンOD錠5mg」のように、有効成分も含有量も同じで、単に”普通錠”か“口腔内崩壊錠”かという剤型が違うだけのこともありますが、中にはこのアルファベットの違いで薬の内容や使い方も大きく変わってしまうケースがあります。

たとえば、Ca拮抗薬の「ニフェジピン」製剤の10mgには、「L錠」と「CR錠」の2種類があります。「L」はLong、「CR」は「Controlled Release」で、

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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