薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2024年5月13日 児島 悠史

子どもの薬の服薬指導をアップデート.2~牛乳やハチミツの扱い、口に残る薬への対応、混ぜるタイミングの指導のポイント

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POINT③:薬を牛乳(ミルク)と混ぜることのデメリット

服薬指導の際、薬を「牛乳(ミルク)」と混ぜても良いかどうかを尋ねられることもよくあると思います。「牛乳(ミルク)」も薬の苦味を隠す要素(高脂質、高Caイオン濃度、低温)1)は揃っており、薬を飲みやすくしてくれる飲料の1つと考えられます。実際に、子どもが薬の混ざった「牛乳(ミルク)」を嫌がらない、むしろ好意的に飲んでくれるのであれば、この方法も選択肢の1つになります。

一方で、子どもに黙って、薬を混ぜた「牛乳(ミルク)」を飲ませようとする・・・といったことは、できるだけ避ける必要があります。「牛乳(ミルク)」は栄養価が高く、これからの成長にも欠かせない食品ですが、薬の混ざった「牛乳(ミルク)」が美味しくなかった場合、薬だけでなく「牛乳(ミルク)」そのものも嫌いになってしまう可能性があるからです。ただし、 生命に関わるような重要な薬の服用を考える場合は、「牛乳(ミルク)」嫌いになるリスクよりも、今その薬を服用できないことのデメリットの方が大きくなります。薬の重要度に合わせて、臨機応変に考える必要があります。

余裕が出てきたら・・・

1~2歳ころになると、“今までは牛乳(ミルク)に混ぜても大丈夫だったのに、急に嫌がるようになった”といったことも起こることがあります。これは、

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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