薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2025年3月21日 児島 悠史

Ca拮抗薬、グレープフルーツの「果肉」でも影響を受ける?~ジュースと果肉での相互作用リスクの差

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☞この記事でわかること
  • グレープフルーツの“ジュース”と“果肉”で、どのくらい影響が違うか
  • グレープフルーツをまるごと1個食べたら、Ca拮抗薬の血中濃度はどのくらい変化するのか
  • グレープフルーツの“果肉”を食べるのも避けた方が良いのは、どんなケースか

Ca拮抗薬とグレープフルーツジュースの相互作用は、グレープフルーツジュースに豊富に含まれる「フラノクマリン類」が、小腸のCYP3A4を阻害することによって起こる、ということを前編で解説しました。

後編の今回は、グレープフルーツを「ジュース」ではなく「果肉」そのままで食べた場合の影響はどうなのか。患者さんから相談されたときに知っておきたいポイントを解説します。

グレープフルーツの「果実」は、「ジュース」よりも影響が小さい

「フェロジピン」や「ニソルジピン」、「ニフェジピン」など、グレープフルーツジュースの影響を受けやすいCa拮抗薬1)を服用している患者さんの場合、不用意にグレープフルーツジュースを飲用すると、低血圧症状を起こす恐れがあります。
そのため、薬剤師としてもグレープフルーツジュースの飲用は控えるように服薬指導するのが基本です。

しかし、こうした服薬指導をされた際、「ジュースが飲めないのであれば、果肉をそのまま食べれば良いのではないか?」と考える患者さんもおられます。

確かに、添付文書等でも注意喚起されているのはグレープフルーツの“ジュース”であって、“果肉”そのものではありません。であれば、グレープフルーツをそのまま“果肉”として食べることには問題はないと判断してよいのでしょうか。

このグレープフルーツジュースとCa拮抗薬の相互作用は、「フラノクマリン類」が小腸のCYP3A4を阻害することで起こります(→前編)が、もちろん「フラノクマリン類」は“果肉”にも含まれています。そのため、「果肉であれば影響はない」とは言えません。

ただし、“果肉”の場合は“ジュース”ほど大きな影響は受けません。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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