ロキソプロフェンの「貼り薬」と「飲み薬」、痛み止めの効果はどちらが強い?

- 「ロキソプロフェン」の「貼り薬」と「飲み薬」、どちらの効果が強いのか
- 「ロキソプロフェン」の「貼り薬」と「飲み薬」の効果に差が出るのは、どのような状況か
『ロキソニン』に代表される「ロキソプロフェン」製剤は、解熱・鎮痛・消炎を目的に使われるNSAIDsの一つですが、テープなどの「貼り薬」と錠剤などの「飲み薬」、どちらの剤型を選ぶのが良いのでしょうか。今回は、NSAIDsの外用と内服の使い分けについて、効果の面から比較してみます。
「ロキソプロフェン」製剤の「貼り薬」と「飲み薬」、効果はどのくらい違うのか
NSAIDsの鎮痛効果は、「貼り薬(外用)」でも「飲み薬(内服)」でもほとんど変わりません1)。
「ロキソプロフェン」でも、外用と内服の効果を比較するランダム化比較試験で、明確な差はないことが確認されています2)。そのため、基本的に「ロキソプロフェン」を含めたNSAIDsはどの薬も、「貼り薬」と「飲み薬」で効果に違いはない、と考えるのが妥当です。
ただし、これは“薬を正確に使って、カタログスペック通りの薬効を発揮できた場合”の話です。現実世界では、往々にして理屈通りにはいかないため、「患者さんが体感する効果」には差が生じるケースが多々あります。
CASE①:「1日3回の服用」ができない、飲み忘れる患者さんの場合
たとえば、飲み薬の「ロキソプロフェン」で安定した効果を得るためには、1日3回の服用が必要です3)。しかし、薬は1の服用回数が多ければ多いほど服薬アドヒアランスは低下していくことがわかっています4)。
特に、多くの人が忙しくしていて飲み忘れやすい「昼」というタイミング5)を含む「1日3回」の薬は、定刻通りにしっかりと服用し続けることが意外と大変です。