アロプリノール×アザチオプリンの併用。禁忌じゃなければ本当に安全?
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- アロプリノールとアザチオプリンの、相互作用のメカニズム
- アザチオプリンとの併用が、類薬では「禁忌」なのに、アロプリノールは禁忌でない理由
- アロプリノールとアザチオプリンを併用した場合の具体的なリスクと、これを避けるための減量基準
薬の添付文書に記載されている「併用禁忌」の項目は、薬剤師業務において重要な判断材料になることは確かです。しかし、この「併用禁忌」には掲載されていないから併用しても大丈夫…という安易な判断は、時に重大な相互作用リスクに繋がることがあります。
今回は、そんな注意すべき組み合わせの代表例である「アロプリノール」と「アザチオプリン」の併用について解説します。
添付文書上の“禁忌”の指定~尿酸生成抑制薬と「アザチオプリン」の併用
高尿酸血症治療薬のうち、尿酸生成を抑制するタイプの薬としては「アロプリノール」、「フェブキソスタット」、「トピロキソスタット」といった薬がよく用いられています。これらの薬のうち、「フェブキソスタット」と「トピロキソスタット」は、免疫抑制薬「アザチオプリン」との併用が添付文書上、禁忌”に指定されていますが、「アロプリノール」との併用は“禁忌”には指定されていません。
CHECK①各医薬品の添付文書の「併用禁忌」の項目
アザチオプリンとの併用 | |
アロプリノール | 注意 |
フェブキソスタット | 禁忌 |
トピロキソスタット | 禁忌 |
このことから、「アザチオプリン」と尿酸生成抑制薬を併用する場合には、「アロプリノール」を選んでおけば大丈夫、と安易に判断してしまうケースも少なくありません。
「アロプリノール」だけ“禁忌”でないのはなぜ?
「アロプリノール」や「フェブキソスタット」、「トピロキソスタット」といった薬は、いずれもキサンチンオキシダーゼを阻害する作用を持っています。