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薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2025年12月3日 児島 悠史

「バロキサビル(ゾフルーザ)」の長所を活かせるのはどんな時?2025/26最新情報

【特集】流行シーズン真っ只中! 「バロキサビル(ゾフルーザ)」の使いどころって?のメイン画像
☞この記事でわかること
  • 2025年に新しく報告された、「バロキサビル(ゾフルーザ)」の新たなメリットの可能性
  • 引き続き注意したい、「バロキサビル(ゾフルーザ)」を扱う上でのリスクや懸念点

2025/26シーズン:「バロキサビル(ゾフルーザ)」の立ち位置を把握しよう

インフルエンザに用いる抗ウイルス薬として、2018年に登場した「バロキサビル(ゾフルーザ)」の使用機会も増えてきました。 2025/2026シーズンに向けての日本感染症学会の提言でバロキサビル(ゾフルーザ)が強めに推奨された1)こともありますが、ここまで特に顕著なリスクが新たに見つかることもなかったため、「新しい薬だからしばらくは様子を見ておこうか・・・」と考えていた医師の間でも徐々に処方が広がっていると考えられます。

そもそも、一般的な外来診療で行われるような、非ハイリスク患者のインフルエンザ治療においては、バロキサビル(ゾフルーザ)も“有症状時間を24時間ほど短縮する”くらいのものに留まり2)、従来のノイラミニダーゼ阻害薬と大差ありません3)

そのため、一般的なインフルエンザ患者では、バロキサビル(ゾフルーザ)の方が早く治るとか、バロキサビル(ゾフルーザ)なら重症化抑制の効果も期待できる、といったことはありません。あくまで、 “1回の服用で治療が完了する”という利便性が最大の長所になります。

ところが、2025年に入ってから、「オセルタミビル(タミフル)」などの既存薬との比較研究において新たな報告がされました。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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