薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2025年12月8日 児島 悠史

脂質異常症の新薬「ネクセトール」の特徴と使いどころを完全解説!

【特集】2025年登場の新薬2剤に注目!使用上の注意点とは?のメイン画像
☞この記事でわかること
  • 「ネクセトール」は、脂質異常症治療においてどんな立ち位置にあるか
  • 「ネクセトール」は、スタチンとどういった使い分けを行うか
  • 「ネクセトール」で副作用が現れやすいのは、どんな状況か

「ネクセトール(ベムペド酸)」は、どこが新しい?~「スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)」が合わなかった人の選択肢に

「ネクセトール(ベムペド酸)」は、肝臓でクエン酸を分解する「アデノシン三リン酸クエン酸リアーゼ(ACL)」を阻害することで、LDL-Cの合成を阻害する薬です1)

これは、現在のLDL-C値を下げる治療の中心である「スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)」とは全く異なる作用メカニズムを持つ薬です。

つまり、スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)では十分にLDL-C値が改善しなかった人、あるいは何らかの副作用等で薬を使い続けられなかった人でも、内服薬で脂質異常症の治療をできる非常に画期的な薬と言えます。

「スタチン」との併用が原則~「ネクセトール」の使用における注意点①

「ネクセトール(ベムペド酸)」は、スタチンを使えない脂質異常症患者のLDL-C値を下げるだけでなく、心血管イベントを減らす効果が確認されています2)。そういった意味では、スタチン不耐(※何らかの事情でスタチンを継続服用できない人)の場合に、“スタチンの代わり”として使える薬です。

しかし、基本的にLDL-C値の高い脂質異常症の“第一選択薬”はスタチン3)のため、スタチンによる治療が適さない場合を除き、ネクセトールはスタチンと併用で用いるのが基本です1)

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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