1. 薬剤師トップ
  2. 薬剤師コラム・特集
  3. 薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集
  4. ベンゾ系睡眠薬の処方日数や相互作用(CYP)の違い

薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2026年3月6日 児島 悠史

30日制限なしの睡眠薬は?CYPの影響を受けにくい薬剤って?

【特集】ベンゾジアゼピン系の睡眠薬、どう使い分ける?_のメイン画像
☞この記事でわかること
  • 処方日数制限が「30日」ではない睡眠薬
  • ベンゾジアゼピン系の睡眠薬のうち、CYP関係の相互作用リスクが低いものはどれか

「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬は、基本的に入眠障害には「短時間型」、中途覚醒には「長時間型」といったように、“作用時間”によって使い分けることを前編で解説しました。しかし、同じ「短時間型」や「長時間型」の薬にも色々な薬があるため、これらの薬をどのように使い分けるかも考える必要があります。

今回は、そういった場面で役に立つ「処方日数制限」や「CYP(薬物代謝酵素)関係の相互作用リスク」の違いを踏まえた使い分けのポイントを解説します。

「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬は、ほとんどの薬に“処方日数制限”がある

薬には、一度にあまりたくさんまとめて処方できないように、“処方日数制限”が設けられているものがあります。「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬もその1つで、ほとんどの薬は「30日」以上の処方ができません。

しかし、中には例外的にこの“処方日数制限”が長かったり、あるいは制限がなかったりする睡眠薬もあります。そのため、何らかの事情で30日以上の処方が必要になった場合には、こうした例外的な薬を使うことが選択肢になります。

【図表】主な睡眠薬の処方日数の分類

処方日数制限 薬剤の例
30日 ゾピクロン、ゾルピデム、トリアゾラム、ブロチゾラム、ロルメタゼパム、エスタゾラム、
フルニトラゼパム、クアゼパム、フルラゼパム
90日 ニトラゼパム
(制限なし) エスゾピクロン、リルマザホン

特に「エスゾピクロン」は、比較的長期で使った際の有効性1)や、そういった長期使用でも依存や耐性、反跳性不眠が起こりにくいことが確認されている2)ため、しばらく薬に頼らざるを得ない場合にも使いやすい選択肢になります。

代謝にCYPがほとんど関与しない「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬

多くの「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬は、肝臓の代謝酵素「CYP」によって代謝を受けるため、このCYPを誘導・阻害する作用を持つ薬と併用すると、作用の増強や減弱といった相互作用を起こし、有効性・安全性を不安定にさせる恐れがあります。

このことから、「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬を使う際にも相互作用リスクには細心の注意を払う必要がありますが、どうしてもこの相互作用の影響を避けられない場面もあります。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

児島 悠史の画像

児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

キーワード一覧

薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

28万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 薬物療法・作用機序 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット 年収・待遇 オンライン服薬指導 薬剤師インタビュー 医療クイズ 転職 ebm