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薬剤師の気になるトピックをお届け!今月の特集

更新日: 2026年3月30日 児島 悠史

「バイアスピリン」を粉砕できない理由は?あえて粉砕する場面もある?

【特集】「粉砕」できない理由、ちゃんと知っている?のメイン画像
☞この記事でわかること
  • 「バイアスピリン錠」を“粉砕”できない理由と、「アスピリン」が「ロキソプロフェン」等と違うところ
  • 敢えて「バイアスピリン錠」を“粉砕”するのは、どんな場面か

クイズ:「バイアスピリン錠」を粉砕できない理由として、最も適切なものは?

  • 強烈な苦味が現れ、服薬アドヒアランスが低下するから
  • 有効成分が空気に触れると分解され、有効性が低下するから
  • 徐放性のマトリックス構造が壊れ、急激に吸収されるようになるから
  • 腸溶性のコーティングが壊れ、消化管出血リスクが高まるから
  • すぐに吸湿・変色し、服用しづらくなるから

正解は? 表示

「バイアスピリン錠」の解説

「バイアスピリン錠」は、抗血小板薬の「アスピリン」の腸溶錠です。「アスピリン」は副作用で胃を荒らしやすいため、この副作用リスクを下げるために、錠剤に腸溶性のコーティングが施されています1)。そのため、“粉砕”するとこのコーティングが破壊され、消化管出血リスクの高い使い方になってしまいます。

ここで意識したいのが、この腸溶性のコーティングによって抑制できる消化管出血リスクは、プロスタグランジンを介したものではなく、「アスピリン」が胃粘膜に直接作用することで生じるものだ、という点です。

「アスピリン」は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の仲間です。そのため、「ロキソプロフェン」や「イブプロフェン」などと同じようにシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジン生成を抑制することによって胃粘膜の血流を低下させることがあります。

これが、NSAIDsによって胃粘膜傷害が起こるメカニズムですが、この副作用は錠剤を“腸溶錠”にしたところで軽減できません。

では、「バイアスピリン錠」の腸溶錠は何を防ぐためのものなのでしょうか。

「アスピリン」が持つ、もう1つの“胃を荒らす”作用とは?

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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