乾いた咳にメジコンかコデインか?エビデンスで選ぶ鎮咳薬選びの正解とは
- 感染後咳嗽などの「乾いた咳」に適した咳止めはどれか
- 「湿った咳」と「乾いた咳」では、咳止めの薬の選び方にどういった違いがあるか
「湿った咳」に対しては、咳止めの薬によって期待できる効果が異なることを紹介しましたが、その話はそのまま「乾いた咳」にも応用できるかというと、そういうわけでもありません。特に、風邪の後に残る「感染後咳嗽」のような、長引く「乾いた咳」に対しては、全く違う考え方が必要になります。
そのため後編では、「湿った咳」とは大きく異なる、「乾いた咳」に対する咳止め薬の使い分けのポイントを解説します。
風邪の後に長引く「乾いた咳」にも、咳止めの薬が重要になる
風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症といった上気道感染症では、急性期には痰の絡む「湿った咳」が出ますが、中盤から終盤にかけて「乾いた咳」に変わっていくことがあります。
こうした「乾いた咳」は感染後咳嗽と呼ばれ、時間経過とともに自然治癒してはいきますが、その咳の症状は1~2ヵ月間ほど続くことも珍しくなく、心身ともに負担の大きなものになります。
そのため、こうした感染後咳嗽で出る「乾いた咳」には、抗コリン薬やステロイドの吸入薬のほか、咳止めの薬を使うことがあります1)。このときは、「湿った咳」とは全く異なる選び方が必要になるため、注意が必要です。
「乾いた咳」の選択肢になりえる中枢性鎮咳薬~一般名と商品名の一覧
風邪など上気道感染症の急性期に出る「湿った咳」に対して効果的な咳止めの薬は少なく、特に小児に対しては、咳止めの薬は“使用しない”ことが推奨されている2)というのが実情です。
一方で、感染後咳嗽のような「乾いた咳」では、下記のような咳中枢に作用する各種の薬が治療の選択肢になり得る1)ことから、薬物治療の重要性はより増してくることになります。