下剤や便秘に整腸剤は有効?服薬指導で差がつく正しい使いどころ
- 整腸剤は、どんな場面で使うと効果的なのか
- 整腸剤には、どんなリスクがあるのか
腸内細菌叢の異常を改善する「整腸剤」は、具体的にどんな場面で使われるのか。実際のところどのくらいの効果を期待できるのか。また、“副作用は無い”と思われている「整腸剤」にはどんなリスクが潜んでいるのか。意外と知らない「整腸剤」の使いどころやメリット、注意すべき副作用をおさらいします。
整腸剤は下痢と便秘の両方に効果がある?
整腸剤は、どの薬も腸内細菌叢の異常を改善する、という目的で用いられます。これは、薬によって善玉菌が腸内に補給される、という直接的な作用のほかにも、菌による免疫応答、あるいは菌が産生する代謝物で腸管内の環境や栄養状態が改善することによって期待されるものです。
つまり、基本的に整腸剤は“腸内細菌叢の異常”が原因で起こっている色々な諸症状に対して効果を期待できる、ということになります。
① 下痢を予防?抗菌薬と整腸剤の切っても切れない関係
たとえば、抗菌薬を使っている際に起こる下痢は、整腸剤が用いられる最も代表的な症状ですが、整腸剤は、こうした抗菌薬関連の下痢のリスクを4~5割ほど軽減してくれます1)。
これは、抗菌薬を使っている13人が整腸剤を併用すれば、それで1人の下痢を防げる、くらいの効果です。
特に乳幼児や高齢者では、下痢が脱水を起こす原因にもなるため、この効果は侮れません。抗菌薬でよく下痢をする、という患者さんに整腸剤が併用されていない場合は、積極的に処方追加を提案してみても良いと考えられます。
② 整腸剤の見落としがちな活用法。実は「便秘」にも効果的?
また、腸内細菌叢が乱れると、下痢や軟便ではなく便秘の方向に傾くケースもありますが、整腸剤はこうした便秘にも有効です2)。便秘と聞くと、薬としてはすぐに下剤を使うことを考えてしまいがちですが、意外と整腸剤でも対処できるケースがあります。