病院薬剤師のヒヤリハット!食物アレルギーで疑義照会すべき注射剤クイズ
- ソル・メドロール静注用
- ドキシル注
- アムビゾーム点滴静注用
- ステルイズ水性懸濁筋注
- パルクス注 / プロスタンディン点滴静注用
- タイガシル / ミカファンギンNa / プロイメンド など
- 「ソル・メドロール静注用」を避けた方が良いのは、何に対するアレルギーの人か
- 「ドキシル注」を避けた方が良いのは、何に対するアレルギーの人か(同様のリスクがある他製剤は何か)
前回の前編では、主に薬局で用いられる薬を中心に、食物アレルギーと関係する「添加物」とそれを含む薬を紹介しましたが、こうした食物アレルギーを起こす恐れのある医薬品としては、注射剤も多く挙げられます。
そこで今回は、病院でよく用いられる注射剤を中心に、食物アレルギーに注意したい添加物を含む薬剤を、クイズ形式でおさらいしましょう。
「ソル・メドロール静注用40mg」は、どんなアレルギーを持つ人が避けるべき?
「ソル・メドロール静注用40mg」は、ステロイドである「メチルプレドニゾロン」の静脈内投与ができる製剤ですが、どのようなアレルギーを持つ人が避けるべきでしょうか。
- 卵
- 乳
- 小麦
- 大豆
- ゼラチン
正解
「ソル・メドロール静注用」には40mg、125mg、500mg、1,000mgという4つの規格のうち、40 mg製剤にのみ添加物として「乳糖」が用いられているため乳アレルギーの方は注意が必要です1)。
「ソル・メドロール静注用」の組成・性状
| 販売名 | ソル・メドロール静注用40mg | ソル・メドロール静注用125mg | ソル・メドロール静注用500mg | ソル・メドロール静注用1000mg |
| 有効成分 | 1バイアル中 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム (メチルプレドニゾロン相当量) |
|||
| 53.0mg (40mg) |
165.7mg (125mg) |
663.0mg (500mg) |
1326.0mg (1000mg) |
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| 添加剤 |
乳糖水和物 25.0mg 無水リン酸一水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム一水和物 pH調節剤 |
無水リン酸一水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム一水和物 pH調節剤 |
無水リン酸一水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム一水和物 pH調節剤 |
無水リン酸一水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム一水和物 pH調節剤 |
この添加物の「乳糖」は、一般的に乳製品を原料として作られるため、不純物として乳タンパクを微量含むことがあります。
この「乳糖」に含まれる微量の乳タンパクは、経口摂取ではアレルギーの原因になることは非常に稀とされています2)が、静脈投与された場合にはアナフィラキシーを起こした症例が報告されています3)。
なお、実際にこの「乳糖」によるアナフィラキシーが報告されているのは主に「メチルプレドニゾロン」製剤4)で、他製剤ではそのリスクは明確になっていません。
しかし、「乳糖」を含む注射剤は以下の一覧表のように多数あるため、乳アレルギーを持つ患者には注意して扱う必要があります。