スタチン6剤の使い分け一覧!水溶性・脂溶性の特徴と相互作用を知ろう
- ストロングスタチン: アトルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチン
- スタンダードスタチン: プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン
- その他:クラリスロマイシン
- HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)の「水溶性」と「脂溶性」で、何が違うのか
- 相互作用リスクが問題になる場合に選択肢にしやすいスタチンはどれか
脂質異常症治療の中心となるHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)を、そのLDL-C低下作用の強さによって「ストロング」と「スタンダード」の2つに大別する方法を前編で紹介しましたが、この「ストロング」3種、「スタンダード」3種のなかでも個々の薬は少しずつ特性が異なります。
今回はさらに細かいスタチンの各薬の違いについて、水溶性・脂溶性の違いと相互作用リスクという面から解説します。
なぜ水溶性が選ばれる?骨格筋移行性と副作用リスクから見る使い分け
HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)は、LDL-C低下作用の強弱だけでなく薬が「水溶性」か「脂溶性」かで大別することもできます。
「水溶性」の薬は肝選択性が比較的高い、「脂溶性」の薬は細胞膜を通過して肝臓以外の組織にも移行しやすい、という特徴があります。これをもとに「水溶性」のスタチンの方が肝機能障害を起こしにくい可能性がある1)、と考えられています。
基本的な効果に差はないため、どの薬を選んでも良い状況であれば、この可能性に期待して水溶性の「ロスバスタチン」や「プラバスタチン」を選ぶことがあります。
【一覧】スタチン6剤の水溶性・脂溶性と作用強度の違い
| 作用の強さ | 水溶性/脂溶性 | 薬剤 |
| ストロングスタチン | 水溶性 | ロスバスタチン |
| 脂溶性 | アトルバスタチン、ピタバスタチン | |
| スタンダードスタチン | 水溶性 | プラバスタチン |
| 脂溶性 | シンバスタチン、フルバスタチン |
併用薬があるときの最適解は? スタチン6剤の「相互作用リスク」を比較しよう
スタチンでもう1つ重要な選択基準になるのが、相互作用リスクの違いです。
スタチンにはCYPで代謝されるものがあり、特にCYP3A4阻害作用をもつ薬と併用すると血中濃度が上昇し、これが横紋筋融解症のリスク上昇に繋がる可能性があるからです2)。
しかし、これに関しても6種すべてのスタチンがCYP3A4阻害作用の影響を受けやすい、というわけではなく、薬によってそのリスクの程度には大きな違いがあります。