「ジェネリックは本当に同じ?」に即答!服薬指導に役立つ科学的根拠とは?
- ジェネリック医薬品が先発医薬品と同じ効果を期待できる理由と科学的根拠
- 患者さんにはジェネリック医薬品をどう説明すればよいか
薬局でジェネリック医薬品への変更を提案した際、患者さんからは「本当に同じように効くのか?」、「安いということは、品質も低いのではないか?」といった不安について相談される機会は多いと思います。
確かにジェネリック医薬品は、先発医薬品と比べると見た目や錠剤の大きさ、添加剤などが異なることがあります。また、先発医薬品で行われた大規模な有効性・安全性の試験を、ジェネリック医薬品でもすべて最初から繰り返しているわけではありません。
それでも、ジェネリック医薬品は先発医薬品と「臨床的には同等」、つまり同じ効果と安全性を期待できる医薬品として承認されているのは何故でしょうか。
ジェネリック医薬品と先発品は何が「同じ」?同等性を担保する科学的根拠
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分やその含有量、投与経路などが同じ薬です。先発医薬品の特許期間が終了した後に、別の製薬企業が製造・販売するため、研究・開発にかかるコストを抑えられ、一般的に先発医薬品よりも薬価は安く設定されています。
ただし、ただ“有効成分が同じ”というだけで、無条件にジェネリック医薬品として承認されるわけではありません。たとえ有効成分とその含有量が同じでも、消化管からの吸収や代謝・分解・排泄などの挙動やスピードが異なれば、同じ有効性や安全性は得られないからです。
そのため、ジェネリック医薬品が承認される際には、その薬が先発医薬品と同じように吸収・代謝・分解・排泄されることを「生物学的同等性試験」で確認しています。
この「生物学的同等性試験」において、先発医薬品とジェネリック医薬品とで、血液中に吸収されていく薬の「量」や「速度」が“同等”であることが確認できれば、臨床的な有効性と安全性も同等と判断されることになります。
薬の血中濃度で有効性や安全性を評価することが難しい医薬品では、薬の特性に応じて薬力学的試験などを行って同等性を確認します1)。
SNS等では、「有効成分が同じだけで効き目は異なる」といった極端な情報が広まることがよくあります。患者さんに説明する際は、日頃から「有効成分が同じ」だけではなく、「吸収される薬の“量”や“速さ”も同じ」であることをしっかりと説明しておくことが重要です。
ジェネリック医薬品に関する「80~125%の幅」の誤解とは?
「生物学的同等性試験」では、許容幅が「80~125%」とされていることから、この数字だけを見て「ジェネリック医薬品では、先発医薬品で得られる効果と80~125%くらいの差があっても承認される」と誤解している医療従事者も少なくありません。