『尿中未変化体排泄率が低いのに腎排泄型?添付文書の落とし穴に要注意 Part2』
患者さんからテレビやネットで流れた医療情報について相談を受けたことはありませんか?データに基づいた情報といえども、巧みな拡大解釈により、新薬や健康食品の有効性と安全性は歪曲されて伝わってしまうことがあります。この連載では、患者さんの悩みを解消し、適切な指導をするうえで役に立つ知識を噛み砕いて解説します。
これを読んだらわかる データの読み方のエッセンス
- 添付文書に記載された「尿中未変化体排泄率」が低い場合でも、肝消失型薬剤とは限らない
- 代謝物に活性があるのかどうかを確認しよう!
※『尿中排泄率が低いのに腎排泄型?添付文書の落とし穴に要注意!』の第2弾となります。
医師から薬局に問い合わせ
「施設入居の高齢の糖尿病患者さんに『トーサゲルン』を処方したんですが、低血糖を起こしてしまったようなんです。腎機能が低下している患者さんなので、尿中未変化体排泄率が低い薬剤を低用量で処方したんですけど、高齢の患者さんなので肝臓での薬物代謝能も落ちていたのでしょうか?」
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