國松医師が解説!ステロイドいつまで?長期処方の「やめ時」と減量の目安
薬剤師からの質問!「ステロイド薬の“やめ時”の考え方がわからない…」
ステロイドの処方で投薬のときに聞かれて困るのは、やめ時のことです。「もう要らないんじゃないかなあ」と思ってもそれを「適宜、調節して良いですよ」とはいえず、ちゃんと飲むように指導しないといけないのでモヤっとします。糖尿病とかあるのに...とか。
たとえば、アトピー性皮膚炎や慢性副鼻腔炎で少量のステロイドを漫然と投与されているように思える患者さん。やめてみるものの、結局再燃してすぐに再開になることが多いです。
関節リウマチとかでも、ずっと「プレドニゾロン5mg」を飲んでて症状もなく安定しているように見えても継続されることも多いと思います。
漠然とした質問ですが、やめ方、やめられるかもと思った時の考え方などについて教えて欲しいです!
(調剤薬局の薬剤師より)
國松淳和医師が解説:「どんなステロイド量でも1ヵ月以上毎日飲んでいたら、急にやめちゃダメ!」
ご質問ありがとうございます! さすが最終回だけあってまあまあ難題の質問ですね。ありがとうございます。
実はこれは当然私たちも悩みながらやっていて、一般化は難しいです。特にやめられるかどうかは、状況や診ている病態によるとしか言いようがないことがほとんどです。そこで、次の要点を覚えておくと良いと思います。
① どんなステロイド量でも1ヵ月以上毎日飲んでいたら、急にやめちゃダメ!
これはずっと、一生やめられないという意味ではありません。
疾患や病態が落ち着いていたらやめられるのですが、やめるときには原則ゆっくり減量します。いきなりバツっと切ってはだめですよということです。
「プレドニゾロン20mg/日」を1週間飲んだ人と「プレドニン4mg/日」を5年間毎日続けている人がいたら、後者の人に対して「量は少ないし安定してるならやめちゃえば?」などと言ってはダメです。
逆に前者の人は、病状がおさまっていればですが、この1週間で飲み切り終了でも(=いきなりゼロでも)OKです。漸減しなきゃと考えて、次の1週間で「2日ごと・◯mgずつ減量」などとしなくても大丈夫です。
1ヵ月未満なら、病気がおさまっていれば、中止に持っていくのはそんなに危険ではないと認識しておきましょう。
② 安定していても、ステロイドを切るのが不安だという評価となることはある
喘息発作や痛風発作、あるは薬疹や急性蕁麻疹のような急性アレルギーなどのように、過剰な反応をステロイドで抑えればいいといういわば“発作的な”病態の場合は、「おさまった」ということが可視化しやすいので、ステロイドをもうやめて良いということを判断しやすいです。
一方、膠原病(全身性エリテマトーデス)や腎臓病(IgA腎症など)などでは、病態がおさまったという切れ目のようなものがなく、かつおさまってきただろうという目安が分かりにくいです。