脳梗塞患者を支えるために必要な薬剤師の役割 最終回〜連載のまとめ〜
脳梗塞は遭遇する頻度の多い疾患であり、内科医であれば必ず経験すべき疾患の一つです。とはいえ、脳梗塞の治療は日々変化しており、2019年にはガイドラインに新たな知見が加わった『脳卒中ガイドライン2015(2019追補)』が刊行されるほどです。全てを網羅することはできませんが、この連載で薬剤師が知っておくべき基礎知識や治療の変遷を解説したいと思います。なお、分かりやすさを追求するため大雑把な表現や不足の箇所もあるかと思います。温かい目で見守って頂ければ幸いです。
2020年初頭から始まった連載ですが、本日が最終回です。今回は薬剤師からのちょっとした報告が患者のADLを上げることを紹介します。また脳梗塞患者を支えることはチームプレーです。それらをお話ししたいと思います。
チームプレーで脳梗塞患者を支える
脳梗塞という病気を題材に連載を進めてきました。「脳の血管が詰まる病気」ですが、詰まる原因や検査結果次第で治療方針や予後は大きく変わります。突き詰めれば非常に奥深い疾患だと改めて思います。
また脳梗塞患者を支えるためには、医療スタッフの存在が特に重要です。内服する薬剤が多くなるため、薬剤師と相談して内服の調整・一包化処理をすることが内服コンプライアンス向上に通じます。理学療法・作業療法といったリハビリテーションにより、患者さんのADL向上につながります。退院後のことはケアマネージャーや訪問看護師にお任せする部分もたくさんあります。脳梗塞患者を支えるためには総合的な支援が必須で、医師の力のみならず、医療スタッフの連携が重要です。
必要な薬剤師の存在
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