薬剤師の未来につながる「医療政策」を学ぶ

病院に約8年、調剤薬局に約5年、あわせて13年の薬剤師経験をお持ちの進藤まゆみ(仮名)さんに、「薬剤師専用e-ラーニング<m3ラーニング>」を体験いただきました。
今回の講座
『薬剤師のための医療政策論』

現在の医療における課題と今後の展開は?そこで求められる薬剤師の役割は?医療政策を把握することで、薬剤師として自らの将来を考える上での大きな指針を得ることができます。

講座で学べること
・医療政策を含む日本の政策決定プロセスをについて分かるようになる
・医療政策に関与する組織(ステークホルダー)をについて把握できるようになる
・調剤報酬改定の具体的な流れをについて理解できるようになる
・多くの情報から必要な情報を抜き出す能力(メディア・リテラシー)を高めることができる
・医療制度の現状と課題およびその解決のための医療政策をについて説明できるようになる
受講をおすすめしたい薬剤師イメージ
・医療政策やそのステークホルダーについて学びたい薬剤師
・調剤薬局等の経営・組織運営に関わっている薬剤師
・今後の医療・介護や薬剤師の将来を予見するための情報収集方法を知りたい薬剤師
・現時点での医療・介護における課題とその対応政策について把握したい薬剤師
講座の内容
第1部:医療政策総論
医療政策を学ぶ意義、必要な政策決定プロセスの基本と医療政策に関わるステークホルダーについて把握します。
・政策の形成過程と評価
・我が国の法規制体系
・医療政策に関わるステークホルダー
・内閣(政府官邸)に設置された医療政策関連の下部組織
・与党(自民党)の厚生労働関係部会
・厚生労働省の厚生行政部局とその業務
・医療制度に関わる諮問機関

第2部:医療制度の政策決定プロセス
保険薬剤師にとって重要な調剤報酬改定(平成28年)を経時的に追うことで、医療制度の政策決定プロセスについて具体的に確認していきます。
・診療報酬の機能
・診療報酬改定のスケジュールと予算編成過程
・中央社会保険医療協議会(中医協)について
・診療報酬改定に関わる答申書附帯意見
・医療政策から学ぶメディア・リテラシー

第3部:日本の医療政策
日本の医療を取り巻く現状と課題、それに対応する実際の医療政策について理解します
・日本の医療の現状と課題
・社会構造の変化
・疾病構造の変化
・社会保障の持続可能性の確保
・技術革新と医療の高度化(ビックデータ、ゲノム医療の現状と課題)
・課題解決のための対策
・地域包括ケアシステム、スマート・ライフ・プロジェクト
・全世代型」社会保障制度、薬価制度の抜本改革、医師の働き方改革
・データヘルス改革、ICT・AI等の活用
・医療政策を把握するために知っておくべきその他の政策・検討会等

受講後の感想
・医療政策が形成される過程で、想像以上の数の組織・団体がステークホルダーとして関与していることに驚きました。また、内閣や厚労省の下部組織や諮問機関など医療政策関連組織の具体的な役割を知ることができ、今後、資料を読み解く上で役に立つと思いました。
・近年、ネットの普及もあって情報の精査に苦労しておりましたが、メディア・リテラシーの演習では具体的な着目点が解説されており、大変参考になりました。
・現在進行中の医療政策については断片的な把握しかできていませんでしたが、第3部では、現状の医療の課題とそれに対応する政策がまとめて解説されていたので非常に分かりやすかったです。
・現在、勤務している病院の「今後のビジョン」がこれらの政策を根拠としていることがわかり、そのビジョンに対する理解がより深まった気がします。これまで、報酬改定などの薬剤師が直接関係する政策にだけ目が行きがちでしたが、医療政策の全体を把握する必要性を感じました。
プロフィール

進藤まゆみ(仮名)
病院に約8年、調剤薬局に約5年、あわせて13年を薬剤師として勤務。現在は九州の総合病院(100~150床規模)で調剤業務、薬剤管理指導業務(服薬指導)を担当している。大規模病院の門前薬局や総合病院での勤務経験より,幅広い診療科およびその処方薬に対する知識の必要性を感じている。
普段は、「業務上で発生した問題・疑問を解決するための書籍・ネットでの検索」、「薬剤師会や製薬会社などが開催する勉強会への参加」で学習中。