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薬剤師のいまを知るトピックまとめ

更新日: 2020年11月7日 薬剤師コラム編集部

資格取得でステップアップ!「認定・専門薬剤師」とは?

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薬剤師は取得できる資格の種類が豊富なため、思い描く薬剤師像によって多様なキャリアが望めます。資格は、薬剤師の市場価値を測るバロメーターのひとつ。薬剤師資格だけでなく、より専門性に特化した資格を目指して薬剤師としての市場価値を高めましょう。
では、キャリアアップを図るうえで、薬剤師が取得できる資格にはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、調剤薬局で働くならば、かかりつけ薬剤師の要件である「研修認定薬剤師」は必須の資格と言えます。
もうすでに研修認定薬剤師の資格を取得している人や、さらにステップアップを目指したい薬剤師は、「がん専門薬剤師」や「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師」、「糖尿病薬物療法認定薬剤師」など、各医療領域におけるエキスパートを検討してみてはいかがでしょうか。
今回は、薬剤師の価値を向上させる認定・専門薬剤師のメリットや種類について解説します。

専門薬剤師になるメリット

専門薬剤師とは、特定の医療分野において専門的な知識とスキルを持つ薬剤師のこと。
チーム医療を担う一員として、薬物療法の面からチームをサポートする薬剤師です。

専門薬剤師になるメリット

  • 各領域におけるエキスパートとして市場価値が高い
  • チーム医療のなかで専門性を発揮できる
  • 様々な医療業種と関わるため知識や経験を幅広く得られる

このように多様なメリットを得られる専門薬剤師ですが資格認定までの道のりは決して甘くありません。

専門薬剤師になるには、まず各専門領域において「認定薬剤師」の資格が必要となります。(※認定薬剤師の資格は領域別に設けられています)
この資格は各専門領域での実務経験や実績、一定期間の研修や講習を経て試験に合格することで認定を受けることができます。
近年の医学・薬学の発展のなかで、専門領域での最新の知識や技術に対応できる薬剤師が強く求められています。こちらの記事では、資格取得の体験談についてご紹介しています。是非、ご覧ください。

みんなの資格取得体験談
研修認定薬剤師の資格取得に限らず、自己研鑽として医療情報の日々のアップデートは欠かせません。今回は、認定資格をもつm3.com薬剤師に自己研鑽方法についてうかがいました。
教えて薬剤師!どのような薬剤師に増えて欲しい?
「認定薬剤師や専門薬剤師を何年目から取得したらいいか?その他に推奨される資格は?」についてアンケート調査をしました。

研修認定薬剤師の取り方

これから認定・専門資格取得を考えている薬剤師は、まずはファーストステップとして研修認定薬剤師を目標にするといいでしょう。2016年度診療報酬改定で新設された「かかりつけ薬剤師制度」の要件には、研修認定薬剤師の資格取得があり、今後、調剤薬局で働くうえでこの資格は必須になると言っても過言ではありません。ここでは、研修認定薬剤師の資格取得の流れについて見ていきましょう。

  • 資格申請に必要な薬剤師研修手帳の入手。
    シールを貼って研修内容を記録するための手帳です。
  • 認定対象の研修プログラムへ参加し、研修内容を手帳へ記録。
    「集合研修・実習研修」「特別講座研修」「グループ研修」「通信講座研修」「自己研修」の5種類があり、それぞれから単位の取得が必要です。40単位以上(最長4年以内、毎年5単位以上)を取得する。
  • 申請を行う。
    認定手数料を振り込み、薬剤師研修手帳を申請書などの必要書類と共に提出します。
  • 認定薬剤師として登録。
    認定薬剤師証が発行されます。3年毎に更新が必要です。この3年間では30単位以上(各年5単位以上)の取得が必須。

より詳しい内容については、こちらの記事にまとめていますので、資格を検討している薬剤師は是非、参考にしてください。

ないと損する?かかりつけ薬剤師に必要な「認定薬剤師」って何ですか?
認定薬剤師になることは、自分自身のキャリアアップだけではなく地域の患者さんのためにも役立ちます。今回は認定薬剤師の認定を受けるための条件、方法やメリットなどをお伝えします。
「認定薬剤師」取得にかかる時間と費用はどれくらい?
認定薬剤師になると地域で暮らす人たちの健康に役立てることができるという大きなメリットがあります。今回は、実際にかかる時間や費用の目安をご紹介したいと思います。

認定・専門薬剤師の種類

ここでは、さらにステップアップを目指す薬剤師のために専門薬剤師の種類についてご紹介します。そもそも専門薬剤師制度は、医師の負担を軽減し、安全、安心な薬物療法の提供が図れるよう専門的な薬剤師の認定を目的として開始された制度です。
代表的なものとして、「がん専門薬剤師」や「感染制御専門薬剤師」「精神科専門薬剤師」や「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師」、「糖尿病薬物療法認定薬剤師」などがあります。
また、認定を受けた後も5年毎の資格更新が必要になります。これは、日進月歩の医療の進歩に遅れないよう知識を高める必要があるためです。
専門薬剤師の役割は、医師や看護師とともに医療チームの一員として働き、患者に対し最善の薬物治療を提供する言わばスペシャリストです。専門薬剤師になることで、働くメンバーが同じ薬剤師ではなく、医療の最前線で働く医師や看護師、医療スタッフへと広がります。スキルアップを目指すのであれば、是非、専門薬剤師の認定にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

がん専門薬剤師の仕事
聖路加国際病院 薬剤部の高山慎司氏にがん専門薬剤師の仕事と今後の展望についてお話をうかがいました。
妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師・専門薬剤師の仕事
妊婦や授乳婦に対して薬のカウンセリングをするのが妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師・専門薬剤師。
番外編―「私が糖尿病に関する専門資格を取った理由とその後
私が糖尿病に関する専門資格を取った理由と、取得して感じていることについて話していきたいと思います。
まとめ

近年では、「対物業務から対人業務への転換」「チーム医療への参画」などに代表されるように、薬剤師が薬学の専門知識を生かして積極的に治療に貢献することが求められる時代になっています。認定・専門薬剤師の資格取得は、高度な専門知識をもっている証明として、これまで以上に価値が高まっていくでしょう。
チーム医療に携わる薬剤師として、自分がどの医療領域に深く貢献していきたいのかを考えて、専門薬剤師へのランクアップを目指しましょう。専門性を身につけることは、他の薬剤師との差別化にもつながり、薬剤師としてのキャリアに自信がもてるようになるはずです。資格取得までのロードマップをしっかり描き、将来を見据えて準備に臨みましょう。医療現場で一人でも多くの薬剤師がチーム医療に不可欠な存在として活躍することを心より願っています。

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