薬剤師のいまを知るトピックまとめ

更新日: 2025年2月15日 薬剤師コラム編集部

患者さんを困惑させない、処方箋が期限切れの場合の対応の流れ

【薬剤師向け】処方箋が期限切れになった患者さんへの対応のメイン画像

病院を受診した患者さんは、そのまま病院近くの調剤薬局で薬を受け取ることが多いため、処方箋に期限があることはあまり知られていません。
しかし、何かの理由で処方箋が期限切れになると、患者さんにも、それに対応する薬剤師にとっても大きな負担となってしまいます。

ここでは、処方箋の有効期限の基本知識や、期限切れ処方箋への適切な対応方法を解説します。併せて、患者さんへの対応のポイントもお伝えします。
法令を遵守しつつ、患者さんの立場に立った対応ができるよう心がけましょう。

処方箋が期限切れになるのはいつ?

処方箋には法律で定められた期限があります。まず、処方箋の期限について確認してみましょう。

処方箋の有効期限は発行から4日間

処方箋の有効期限は、発行日を含めて4日間と法律で定められています。たとえば、5月1日に発行された処方箋の有効期限は5月4日までとなります。

なお、旅行や仕事、大型連休などのため4日以内に受け取りができない場合は、事前に医師に相談することで期限を延長してもらえることがあります。

休日も期限に含まれることに注意

この4日間という有効期限には、土曜日、日曜日、祝日も含まれます。病院や薬局がたとえ開いていなくても、期限が延長されることはありません。

そのため、連休前に発行された処方箋には特に注意が必要です。たとえば、週末が3連休となる場合、金曜日に発行された処方箋は月曜日には期限切れとなってしまいます。
ゴールデンウィークや年末年始も同様の扱いとなります。

処方箋に有効期限がある理由

このように処方箋に有効期限が設けられている主な理由は、患者さんの健康状態の変化に対応するためです。
週末の扱いなどを考えると、4日間という期限は短いように感じられるかもしれません。

しかし、医師の診察を受けてから時間が経過すればするほど、患者さんの症状や必要な薬が変わる可能性が高くなります。そのため、受診時の症状に対してできるだけ早く適切なケアが始められるように期限が設けられているのです。

電子処方箋の期限

電子処方箋も従来の紙の処方箋と同様に、発行日を含めて4日間の有効期限が適用されます。電子処方箋システムでは、有効期限が自動的に管理されています。

リフィル処方箋の期限

リフィル処方箋とは、1回の処方で一定期間内に原則として最大3回まで反復利用できる処方箋のことです。
リフィル処方箋の場合、全体の使用期限が設定されています
初回は、通常の処方箋と同様に、原則4日以内に薬局に持参する必要があります。

2回目以降は、前回の調剤日から投薬期間を経過する日を次回調剤予定日とし、その前後7日以内に薬を受け取ることができます。
2回目以降もこの期限を過ぎると処方箋は無効となることには注意が必要です。

分割調剤の処方箋の期限

分割調剤とは、医師が処方した薬を最大3回まで複数回に分けて調剤・提供する方法です。
分割調剤の場合、処方箋の有効期限は通常の4日間ではなく、処方日数全体をカバーする期間となります。

ただし、初回の期限は4日以内となります。それ以降の調剤については、薬剤師の判断で適切な間隔を設定する必要があります。

期限切れの処方箋を提出した患者さんへの対応ポイント4つ

忙しくて処方箋発行後すぐに薬局に行けなかったりして、期限切れの処方箋を持参された患者さんにはどのように対応すればいいのでしょうか。

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薬剤師コラム編集部

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