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薬剤師のいまを知るトピックまとめ

更新日: 2026年6月11日 薬剤師コラム編集部

26改定・バイオ後続品(バイオシミラー)とは?特徴・ジェネリックとの違い

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近年、がんや難病領域を中心にバイオ医薬品の使用が広がっており、「バイオ後続品(バイオシミラー)」への注目が高まっています。
2026年度(令和8年度)診療報酬改定でも、バイオ後続品の使用促進に関する評価が強化され、薬剤師にもこれまで以上に積極的な役割が求められるようになりました。

今後の実務対応に向けては、バイオ後続品の特徴や制度の方向性を理解しておくことが重要です。

本記事では、バイオ後続品の基礎知識やジェネリック医薬品との違い、使用促進の取り組みについて解説します。

そもそも「バイオ医薬品」とはなにか?

バイオ医薬品(バイオテクノロジー応用医薬品)とは、遺伝子組換え技術や細胞培養技術等を応用し、 生物が持つタンパク質を作る力を利用して製造される医薬品です。
代表例として、ホルモン製剤や抗体製剤などがあります。

近年では、がんや血液疾患、自己免疫疾患など、さまざまな病気の治療に用いられています。

バイオ医薬品は高い治療効果が期待される一方で、分子構造が非常に大きく複雑であり、製造にも高度な技術が必要です。
そのため、製造コストが高く、薬価が高額になりやすい特徴があります。

参照:バイオ医薬品・バイオシミラーを正しく理解していただくために (医療関係者向け) /厚生労働省
参照:バイオ後続品(バイオシミラー)とは? /厚生労働省

低分子医薬品とバイオ医薬品の違い

従来の医薬品の多くは、化学合成によって作られる「低分子医薬品」です。
低分子医薬品とバイオ医薬品には以下のような違いがあります。

低分子医薬品 バイオ医薬品
分子量 100〜 約1万〜(ホルモン等)
約10万〜(抗体)
製造方法 化学合成 微生物や細胞の中で合成
生産の安定性 安定 不安定(微生物や細胞の状態で
生産物が変わり得る
医薬品の例 解熱鎮痛薬や降圧薬、抗菌薬など 抗がん剤、抗リウマチ薬など
(ホルモン製剤、抗体製剤など)

低分子医薬品は、化学式が同じであれば同一の製品を製造しやすい一方、バイオ医薬品は製造方法や培養条件のわずかな違いでも、品質や構造に影響する可能性があります
そのため、完全に同一の製品を再現することが難しいとされています。

参照:バイオシミラーについて /日本バイオシミラー協議会

バイオ後続品(バイオシミラー)とは

バイオ後続品(バイオシミラー)とは、先行バイオ医薬品の特許期間・再審査期間満了後に異なるメーカーから発売される薬で、先行バイオ医薬品と同等・同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品です。

一般的に、先行バイオ医薬品よりも研究開発に要する費用が低く抑えられることから、先行バイオ医薬品に比べて薬価が安くなっています
バイオ後続品の薬価は、原則として先行バイオ医薬品の70%に設定されます。

参照:バイオ後続品(バイオシミラー)とは? /厚生労働省

国内で承認を受けているバイオ後続品の種類

国内では、さまざまな領域でバイオ後続品が承認されています。
対象疾患も、糖尿病、関節リウマチ、炎症性腸疾患、がんなど幅広く、今後も適応領域の拡大が見込まれています。

代表的な成分としては、以下のようなものがあげられます。

  • 抗体製剤:アダリムマブ、トラスツズマブ、リツキシマブ
  • インスリン製剤:インスリングラルギン、インスリンリスプロ
  • ホルモン製剤:テリパラチド、エポエチン

なお、PMDAのホームページにて、「承認品目一覧(バイオ後続品:2026年3月時点) 」を確認することができます。

参照:バイオ後続品 /PMDA

バイオ後続品(バイオシミラー)とジェネリック医薬品の違い

バイオ後続品(バイオシミラー)は、後発医薬品(ジェネリック医薬品)と似たものと考えられがちです。

しかし、ジェネリック医薬品は低分子医薬品をもとに開発されるのに対し、バイオ後続品はバイオ医薬品をもとに開発される点が大きく異なります。
両者では承認時に求められる条件や、品質・有効性・安全性を確認するための評価方法などに違いがあります。

バイオ後続品は「同等・同質」、ジェネリック医薬品は「同一」

それぞれが承認にあたり、有効成分に対して求められる条件は以下のとおりです。

  • ジェネリック医薬品:先発医薬品と「同一」であること
  • バイオ後続品:先行バイオ医薬品と「同等・同質」であること

ジェネリック医薬品は、化学合成によって製造されるため、有効成分を先発医薬品と同一にしやすい特徴があります。

一方、バイオ医薬品は構造が複雑で、生物由来の原料を用いて製造されるため、完全に同一の製品を再現することが困難です。そのため、バイオ後続品では「先行品と同等・同質であること」が求められます。

品質・有効性・安全性の評価方法が異なる

ジェネリック医薬品では、先発医薬品と同一の有効成分であることを品質特性解析で確認し、生物学的同等性試験によって血中濃度推移を評価します。
なお、原薬製造業者から原薬を調達し、その品質を確認したうえで独自に製剤化が行われる場合が多いため、製剤特性の評価が重要です。

一方バイオ後続品では、品質特性解析によって先行バイオ医薬品との高い類似性を十分に検証したうえで、非臨床試験や臨床試験によって有効性・安全性を評価します。
また、バイオ後続品は、原薬の製造方法が最終製品の品質に大きく影響するため、原薬の開発に重点が置かれています。

さらに、バイオ後続品では承認時に「医薬品リスク管理計画(RMP)」の策定が求められており、製造販売後も継続的なモニタリングを行う等、必要な安全対策を講じなければなりません。

参照:バイオ医薬品・バイオシミラーを正しく理解していただくために (医療関係者向け) /厚生労働省

バイオ後続品(バイオシミラー)使用促進の背景

近年、国がバイオ後続品(バイオシミラー)の使用促進を進めている背景には、医療費の適正化や持続可能な医療保険制度の維持という目的があります。

バイオ医薬品には薬価が高額なものが多く、バイオ後続品の普及は重要な課題です。
実際に、2023年度の日本における医療用医薬品売上高トップ10のうち、半数をバイオ医薬品が占めています。

バイオ後続品の薬価は、原則として先行バイオ医薬品の7割に設定されているため、切り替えが進むことで大幅な医療費削減が期待できます
特に、関節リウマチや炎症性腸疾患、がん領域など、継続的な投与が必要な疾患では薬剤費負担が大きくなりやすく、バイオ後続品普及の意義は大きいといえるでしょう。

参照:バイオシミラー使用促進に向けた政策動向 令和8年1月16日 /厚生労働省

バイオ後続品への置き換えの現状

ジェネリック医薬品の普及が進む一方で、バイオ後続品の普及率は、依然として十分とはいえない状況です。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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