【2026年改正】要指導医薬品とは?薬剤師が知っておきたい販売ルール
要指導医薬品はOTC医薬品の一つで、薬剤師による情報提供や薬学的知見に基づく指導が必要なものです。
2026年5月には、要指導医薬品の販売ルールに関する制度改正が行われ、品目によってはオンライン服薬指導が可能となりました。
本記事では、要指導医薬品の定義や一般用医薬品との違い、2026年の制度改正の内容などを解説します。
要指導医薬品とは?
要指導医薬品は、効能・効果における人体への作用が著しくなく、薬剤師から提供された情報に基づき、使用者が選択して使用することを目的とした市販薬のことです。
適正な使用のために、薬剤師による情報提供と薬学的知見に基づく指導が必要とされています。
参照:要指導医薬品について /厚生労働省
要指導医薬品に指定される医薬品
要指導医薬品には、以下の医薬品が該当します。
- 新医薬品であって、再審査期間中のもの (医療用医薬品を経ずに直接OTCとして承認された品目)
- 医療用医薬品から転用された医薬品であって、製造販売後調査期間中のもの (スイッチ直後品目)
- 薬機法第44条第1項に定める毒薬および薬機法第44条第2項に定める劇薬
要指導医薬品の対象となる品目は、承認や再審査・製造販売後調査の状況などに応じて変わります。
参照:要指導医薬品について /厚生労働省
要指導医薬品の表示
要指導医薬品は、容器または被包に、原則として黒枠の中に黒字で「要指導医薬品」の文字を記載しなければいけないとされています。
ただし、容器や被包のデザインなどによって明瞭に判読できない場合は、白枠の中に白字で表示することも認められています。
参照:薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律等の施行等について 薬食発0310第1号 平成26年3月10日 /厚生労働省
要指導医薬品と一般用医薬品の違い
処方せんがなくても薬局やドラッグストアなどで購入できる「OTC医薬品」は、「要指導医薬品」と「一般用医薬品」に分かれており、種類ごとに販売や購入についてそれぞれ決まりが定められています。
| 要指導医薬品 | 第一類医薬品 | 第二類医薬品 | 第三類医薬品 | |
|---|---|---|---|---|
| 販売できる専門家 | 薬剤師 | 薬剤師・登録販売者 | ||
| 情報提供・指導 | 情報提供(義務) | 情報提供(努力義務) | 相談に対応 | |
| 販売方法 | 対面またはオンライン服薬指導※ | 対面・インターネット購入 | ||
※特定要指導医薬品は、対面での販売・授与のみ
2026年5月の改正により、要指導医薬品は、一定の要件を満たせば、薬剤師によるオンライン服薬指導をおこなったうえでのインターネット販売が可能になりました。
参照:医薬品を安全に使うために /厚生労働省
要指導医薬品の品目一覧
厚生労働省が公開している要指導医薬品一覧は、承認や製造販売後調査などの状況に応じて更新されています。ここでは、令和8年7月31日更新の一覧をもとに、現在の要指導医薬品の品目を紹介します。
再審査または製造販売後調査期間中などの品目
令和8年7月31日現在、要指導医薬品として掲載されている品目は以下のとおりです。
| 有効成分 | 販売名 |
|---|---|
| タダラフィル | シアリス |
| ラメルテオン | ロゼレムS |
| エピナスチン塩酸塩 | ロートアルガードエピナスチン点眼薬 |
| デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物/クレゾールスルホン酸カリウム | メジコンこどもせき止めシロップPro |
| レボノルゲストレル※1 | ノルレボ レソエル72 |
| ランソプラゾール | タケプロンs |
| オメプラゾール | オメプラールS、サトプラール |
| メロキシカム | メロキシン、イブモービック |
| ラベプラゾールナトリウム | パリエットS、パリエット10 |
| モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物 | ナゾネックス点鼻薬<季節性アレルギー専用>、ナザールNX<季節性アレルギー専用> |
| ブリモニジン酒石酸塩 | マイティアルミファイ |
| フルルビプロフェン | ヤクバン、ヤクバンL、ヤクバンXL |
| ロキソプロフェンナトリウム水和物/メキタジン/L-カルボシステイン/チぺピジンヒベンズ酸塩 | パブロンLX錠、パブロンBiz錠、パブロンエースLX錠、パブロンSゴールドLX錠 |
| ロキソプロフェンナトリウム水和物/d-クロルフェニラミンマレイン酸塩/ジヒドロコデインリン酸塩/dl-メチルエフェドリン塩酸塩/グアイフェネシン/無水カフェイン | コルゲンコーワLX錠 |
| ロキソプロフェンナトリウム水和物/ブロムヘキシン塩酸塩/クレマスチンフマル酸塩/ジヒドロコデインリン酸塩/dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | ルルアタックLX、ロキソニン総合かぜ薬 |
| フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン | アレグラFXプレミアム |
| オキシコナゾール硝酸塩 | オキナゾールL600 |
| オルリスタット | アライ |
| ポリカルボフィルカルシウム | ギュラック |
| ヨウ素/ポリビニルアルコール(部分けん化物) | サンヨード |
| ナプロキセン | モートリンNX※2 |
※1 ノルレボ、レソエル72(レボノルゲストレル製剤)は特定要指導医薬品
※2 モートリンNXは、令和6年承認整理
毒薬・劇薬に該当する品目
要指導医薬品のうち、劇薬に該当する品目としては、以下の4品目が掲載されています。
【劇薬】
- ガラナポーン
- ハンビロン
- ストルピンMカプセル
- エフゲン
令和8年7月31日時点では、要指導医薬品の毒薬に該当する品目は掲載されていません。今後、対象となる品目は変更される可能性があるため、最新の一覧を確認することが重要です。
参照:要指導医薬品一覧 /厚生労働省
【2026年5月】要指導医薬品のオンライン服薬指導による販売が可能に
要指導医薬品はこれまで、薬剤師による対面販売が必要でした。2026年5月1日からは、一定の要件を満たす場合、オンライン服薬指導を行ったうえでインターネット販売が可能となっています。