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認定・専門資格薬剤師の資格取得体験記

更新日: 2025年2月17日 ひさよ

薬剤師の資格「小児薬物療法認定薬剤師」の資格取得体験記

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「小児薬物療法認定薬剤師」とは?

小児薬物療法認定薬剤師は、子どもの薬物治療を専門的に学び、高度な知識を習得した薬剤師です。

「子どもは大人のミニチュアではない」という言葉の通り、子どもは成長過程にあり、薬の効果や副作用が大人とは大きく異なります。子どもの発達段階における身体的特徴や、特有の疾患、心理状況を理解し、それぞれに最適な薬剤の選択や使用方法について学び専門性を深めることができます。

これらの知識活かし、子どもとその保護者に寄り添い、安心・安全な薬物治療をサポートする薬剤師を目指します。また、高い専門知識を持つ薬剤師として、他の医療従事者からもチーム医療の一員として貢献が期待されています。

「小児薬物療法認定薬剤師」取得のきっかけ

かかりつけ薬剤師として担当している患者さんの中で小児の割合が増えてきて、小児の服薬指導に悩むことが多くなってきました。

小児患者の親御さんから質問を受けてもすぐに答えられなかったり、自分の中で腑に落ちないまま服薬指導が終わってしまったり、ということが続き「小児の薬や服薬指導についてもっと学びたい」という気持ちが強くなりました。

しかし、いざ勉強しようと思っても、たくさんの種類の書籍があり、どれがいいのか自分では選びきれません。その際に「専門資格を勉強したら必要な知識を網羅的に学べるのではないか」と思い、小児薬物療法認定薬剤師の資格の勉強を始めようと決意しました。

また、会社の先輩より「資格など、勉強したいときに学んで取得するのがベスト。『また来年』など後回しにすると、後回しのタイミングではやる気がなくなっていたり、勉強できるタイミングではなかったりするよ」と助言され、その言葉も後押しになりました。これが、資格取得に挑戦したきっかけです。

仕事と勉強を両立させるコツは?

勉強の習慣をつけるために、普段の生活のどこに「勉強」を組み込むかを考えました。最初は早起きして1時間勉強する時間を作りましたが、睡眠時間を削って勉強していたため、業務上のミスが増えたり、体調を崩したりしたため、「睡眠時間を削るのはダメだ」と朝の勉強習慣は早々にやめました。

家では家事・育児もあるので勉強時間を捻出するのは難しかったですが、仕事の休憩時間や夕食後に子どもがご飯を食べるのを見守りつつ勉強をしたり、お風呂で課題の動画を観たりして、隙間時間に勉強を組み込む工夫をしました。

なお、小児薬物療法認定薬剤師の試験には過去問がありません。そこで、課題の動画の中で「ここは試験問題にでそう」というものを単語帳アプリに転記しました。ちょっとした隙間時間にそのアプリを開いて知識を定着させるように意識しました。

「小児薬物療法認定薬剤師」の申請に必要なこと

資格取得には、まず実務経験が3年以上あり、かつ受験時も勤務を継続していることが条件です。その上で、年に1回募集される小児薬物療法研修会に申し込む必要があります。

この研修会は合計で約36講義あり、録画された講義を約9か月間、自分のペースで受講します。ただし、講義ごとに受講可能な期間が設定されているため注意が必要です。全講義の受講が完了したら、試験に申し込みます。

試験は年に1回、会場での受験となります。さらに、研修開始から認定試験合格年末までに、日本小児臨床薬理学会学術集会に参加し、レポートを提出することが求められます。

「小児薬物療法認定薬剤師」の試験会場での心構え

時間の余裕を持って会場に到着できるよう計画しましょう。会場が慣れない場所であれば事前に地図アプリで確認し、当日の移動は余裕を持っておくと気持ちにも余裕が生まれます。私の経験ですが、受験の際にスマートフォンが故障し、タクシーを利用せざるを得なかったことがあります。このような不測の事態に備えて現金を多めに持っておくと安心です。

試験はマークシート形式ですので、鉛筆またはシャープペンシルは必須です。複数用意しておくと、万が一の際に役立ちます。 試験開始まではノートを見返す時間があります。自信のない分野や要点をまとめたノートなどを準備しておき、直前に確認できるようにしておくと、落ち着いて試験に臨めるでしょう。

「小児薬物療法認定薬剤師」を取得してよかったこと・変わったこと

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ひさよ
ひさよ

調剤薬局にて13年間勤務し、薬局長を経験。店舗では在宅医療や施設訪問業務を担当し、かかりつけ薬剤師として担当した患者は累計200人以上、厚い信頼を築いています。社内では講師を務めるなど、新しいことに積極的にチャレンジしています。

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