1. 薬剤師トップ
  2. 薬剤師コラム・特集
  3. 薬剤師のための転職・求人コラム
  4. 病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツ

薬剤師のための転職・求人コラム

更新日: 2024年5月1日 薬剤師コラム編集部

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツ

薬剤師のための転職・求人コラム「薬剤師」「年収」「1000万」
病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像1

最先端の医療現場でスキルアップを図りたい、あるいは、薬剤の専門家としてチーム医療に貢献したい、そんな夢を叶えてくれるのが、病院薬剤師という働き方です。

病院薬剤師の仕事には、薬局勤務では経験できない専門性の高いものが多くあります。

この記事では、薬剤師が病院に転職するメリットとデメリット、転職成功のコツについて解説します。

病院で働く薬剤師の仕事内容

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像2

病院薬剤師の仕事内容は、外来患者や入院患者への調剤業務のほか、注射調剤、院内製剤、救命救急業務などがあります。
病院の規模や種類にもよりますが、治験業務に携わることもあります。

また一人の患者に対して複数の専門家で治療にあたるチーム医療活動に携わるのも、病院薬剤師ならではの仕事です。

病院薬剤師のメリット

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像3

調剤薬局やドラッグストアにはない、病院薬剤師の魅力は何でしょうか?
ここでは、病院で働くことのメリットについて、みていきましょう。

専門性が高く、やりがいがある

病院薬剤師の仕事は、医師の処方箋に従った調剤業務にとどまらず、注射調剤や病棟薬剤業務、救命救急業務など多岐に渡ります。
常に最新の医療現場に身を置くことで、これまで以上にスキルアップを図ることができるでしょう。

また、病院内での会議や勉強会などを通して、医師の見解や意見に直接触れる機会が多いため、専門的な知識を深めることもできます。
このような環境を生かして、より専門性の高い専門薬剤師を目指すこともできます。

チーム医療の一員として働ける

医師や看護師をはじめ、さまざまな分野の専門家がチームとなって患者のケアにあたるチーム医療。
その一員として活動することは、薬局ではなかなか経験できないことです。

入院患者への継続的なフォローや服薬指導など、患者一人ひとりと直接コミュニケーションを取りながら薬剤のスペシャリストとして働くことは、薬剤師としての自信だけでなく、大きな喜びも与えてくれるでしょう。

他の専門家と対等に意見を交わしたり、薬剤師としての見解を求められたりと、求められるレベルは高いですが、それだけにやりがいがある仕事です。

病院内保育所がある病院がある

薬局と違って、入院施設のある病院では、勤務時間は24時間体制で、薬剤師にも夜勤が求められます。
未就学児を持つ薬剤師は、一般の保育所では預かり時間が合わずに困る場面があるかもしれません。
そのような勤務をする医師や看護師、薬剤師のような医療従事者のために、病院内保育所を設けている病院があります。

病院内保育所は勤務体制に合わせた時間帯で保育活動をしており、病院と同じ敷地に設置されていることが多いです。
仕事の合間に様子を見にいくこともできるので、安心して働くことができます。

[院内託児所がある病院薬剤師求人はこちら][薬キャリアプリで見る]

病院薬剤師のデメリット

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像4

このような魅力のある病院勤務ですが、病院薬剤師の仕事にはデメリットもあります。
転職後に後悔しないために、デメリットについてもきちんと理解しておきましょう。

給与が低い

一般的に病院薬剤師の年収は、調剤薬局やドラッグストア勤務の薬局薬剤師よりも低めであることが多いです。
これは、医師や看護師に比べて薬剤師は人件費を下げやすいという病院側の理由によるためです。

医師不足、看護師不足に苦しむ病院では、医師や看護師を確保するために高い賃金を用意する必要があります。
反対に病院薬剤師という仕事は新卒に人気が高く、薬剤師の人材確保にそれほど苦労はしていません。

結果として、病院薬剤師の給与はなかなか上がりにくいというのが現状なのです。

夜勤がある

入院施設を備えた病院では、夜勤や当直勤務があります。
夜勤や当直は勤務時間が長いため、体力的な負担が大きくなります。
また、夜間は一人きりでの勤務という状況が多いので、精神的なプレッシャーも大きいでしょう。

頻繁に夜勤の順番が回ってくる職場では生活リズムも崩れやすく、家庭との両立が難しいと感じるかもしれません。

求人が少ない

病院薬剤師の求人は、基本的に新卒採用がメインとなります。
中途採用は欠員が生じた時などにしか行われないので、求人を見つけにくいのが難点です。
また、専門性が問われる職種のため経験者を求めることが多く、非常に狭き門だといえるでしょう。

病院薬剤師への転職を考えるなら、転職サイトや転職エージェントを利用して、とにかくこまめに求人を探すようにしましょう。

病院による違い

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像5

病院にはさまざまな種類があり、それによって病院薬剤師としての働き方も変わります。
ここでは、病院の種類による働き方の違いについて見ていきましょう。

急性期病院・慢性期病院

急性期病院とは、急な病気や外傷などで緊急の手術や入院が必要な患者に、専門的で高度な医療を24時間体制で提供する病院です。
幅広い年齢のさまざまな症例に対応するため、高度な知識が要求されます。
薬剤師としての専門性を高め、常にスキルアップを図ることが求められます。

[急性期病院の薬剤師求人はこちら] [薬キャリアプリで見る]

慢性期病院とは、長期にわたり継続的な治療や療養が必要な患者に、慢性的な症状の悪化予防や体力の維持を目指した医療を提供する病院です。
急性期病院に比べると専門性は低いですが、同じ患者と長い期間をかけて信頼関係を築くことにより、深く踏み込んだ服薬指導をすることができます。

[慢性期病院の薬剤師求人はこちら] [薬キャリアプリで見る]

大学附属病院・国公立病院・民間病院

大学附属病院とは、大学の医学部や歯学部の附属機関である病院のことを言います。
研究を目的としていることが多いので、最先端の医療に触れたり、さまざまな臨床経験を積んだりすることができるでしょう。

国立病院は厚生労働省が直接経営する医療機関、公立病院は各自治体が運営している医療機関になります。
国立病院は独立行政法人化しているので薬剤師の立場は準公務員となりますが、公立病院では公務員という立場になります。
国公立病院は福利厚生が充実しており定期昇給もありますが、転勤があるため同じ職場に長く務めることはできません。

民間病院は、民間の法人や団体が運営する、地域密着型の医療機関です。
国公立病院と同様に診療科目が多岐に渡る総合病院や、個人病院のような単科の病院があり、病院の規模によって扱う仕事の種類や内容に違いがあります。

[病院薬剤師の求人を探す] [薬キャリアプリで見る]

病院薬剤師の転職パターンと注意ポイント

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像6

病院薬剤師はほかの職種よりも専門性が高いので、転職のハードルが高くなります。
ここでは、2つの転職パターンについて、転職するときに注意したいポイントをみていきます。

病院から病院への転職

病院薬剤師が別の病院に転職する場合、同じ病院という職場でも、病院の規模や種類によって仕事内容も働き方も変わってきます。
それぞれの特徴を理解して、どういう働き方をしたいのかを明確にしておくことが大切です。

たとえば大病院から、入院施設のない民間の個人病院へと転職した場合、夜勤などの負担がなくなり生活の質は改善されますが、薬剤師の人数が少ないために一人で負う業務範囲が広くなり、幅広い対応力を求められるかもしれません。
一方で個人病院は診療科目が少ないので、調剤業務などは限定されたものになります。
医師や看護師、患者との距離も近く、地域に根差した医療に貢献できるというメリットもあるでしょう。

逆に個人病院から大病院への転職は、転職難易度が上がります。
ただ、調剤薬局やドラッグストアからの転職よりは有利ですので、現在の職場で、転職時に病院勤務経験者としてアピールできるスキルを磨きましょう。

調剤薬局から病院への転職

病院薬剤師は、調剤薬局では経験できない仕事ができるという点でとても魅力的ですが、前述したようにデメリットもあります。
それらのデメリットをきちんと把握し、納得した上で転職するようにしましょう。

調剤薬局から病院勤務に転職する際のデメリットとして大きなものは、収入が減ることと夜勤があることです。
しかし、最先端の医療現場で専門知識を深めながらスキルアップできる環境は、他にはないものです。
薬剤師としてのキャリアを積みたい、あるいは病院でチーム医療に携わりたいといった目的がある人には、病院への転職は非常に魅力的なものでしょう。

調剤薬局から専門性が求められる病院への転職は、難易度が高くなります。
自分が目指す働き方にマッチした病院はどういう種類でどれくらいの規模のものなのか、求人はどの程度出ているのか、しっかり見極めることが大切です。

病院薬剤師への転職を成功させるコツ3つ

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像7

中途採用が少なく、転職難易度が高いといわれる病院薬剤師。
ここからは、転職を成功させるためのコツをお伝えします。

病院への転職理由をはっきりさせる

病院への転職はデメリットも伴います。
本当に病院薬剤師として働きたいのか、なぜ病院に転職したいのか、転職の理由を自分のなかで明確にしておかなければ、転職後に後悔することになりかねません。

また、病院薬剤師は競争率が高く、中途採用で内定を取るのは難しい職種です。
確実に内定を取るためのコツとして、まずは絶対に譲れない条件と妥協できる条件との線引きを明確にしておくことをおすすめします。

病院薬剤師としてどのような働き方がしたいのか、自分の転職理由を振り返り、そのために必要な条件を希望順に並べてみましょう。
他の点で妥協しても、どうしても譲れない条件さえ満たすことができれば、後悔のない転職を成功させることができるでしょう。

慢性期病院への転職をねらう

大きな総合病院や急性期病院は特に人気が高く、倍率が高めですが、それに比べると慢性期病院は比較的競争率が低い傾向にあります。
もし、希望している病院での内定獲得がうまくいきそうにない場合は、慢性期病院への転職をねらってみてはどうでしょうか。
スムーズに転職を成功させたいなら、最初から慢性期病院を中心に転職活動をするという方法も考えてみましょう。

転職エージェントを利用する

病院への転職を確実に成功させたいなら、薬剤師専門の転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職エージェントでは、希望に合った求人を探してくれるだけでなく、薬剤師の仕事に精通した専門のコンサルタントが、応募書類の添削や面接の対策をしてくれます。
特に面接対策では、過去の質問内容や効果的な受け答え、自己アピールの方法などを具体的にアドバイスしてくれます。

求人も、一般には公開されていない非公開の求人を数多くそろえています。
病院薬剤師はなかなか求人が出ないため、自分一人で求人情報を探すのには限界があります。
その点、転職エージェントに登録して希望条件を伝えておけば、求人が出たときにすぐに紹介してもらえるのがメリットです。

利用料金は無料なので、上手に転職エージェントを利用してスムーズな転職成功につなげましょう。

まとめ

病院への転職はあり?病院薬剤師のメリットデメリットと転職のコツの画像8

病院薬剤師として働くメリットとデメリット、病院への転職を成功させるコツについて見てきました。
病院薬剤師は大変な仕事ですが、やりがいのある仕事です。
ただし求人が少ない上に高倍率なので、転職難易度は高めです。
薬剤師転職エージェントを上手に利用しながら、転職成功を目指しましょう。

病院薬剤師の給与面や待遇、キャリアについて不安な薬剤師さんへ

病院薬剤師のお仕事についてご不安なことがあれば、お気軽にご連絡ください。
ご相談は無料です。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

薬剤師のための転職・求人コラム

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

キャリア 禁忌 医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 薬局経営 年収・待遇 プロブレム 医療クイズ
薬剤師の転職なら!
マンガでわかる薬キャリAGENT
詳しく見る