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薬剤師のための転職・求人コラム

更新日: 2024年5月1日 薬剤師コラム編集部

【薬剤師の転職の基本】年収アップ方法や良い求人を見つけるために

薬剤師のための転職・求人コラム「薬剤師」「年収」「1000万」
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国家資格である薬剤師は、好条件での転職がしやすいと言われています。
ただ、デリケートな話題でもあるので、なかなかまわりの人に気軽に相談できないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、薬剤師の年収や転職関連のデータから、転職のステップ、転職を成功させるコツまでまるっとお伝えします。
自分の状況を見直して、転職について判断する参考にしてください。

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薬剤師は何回くらい転職している?

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薬剤師は転職が多いというイメージがあります。
実際はどうなのか、現役薬剤師にこれまでの転職回数についてアンケートを取ってみました。

薬剤師転職回数アンケート結果(2024年3月実施)

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2024年3月実施の薬剤師コラム転職アンケートより集計

転職経験がない人が26パーセント、裏を返せば実に4人に3人が転職をしたことがあるということです。
薬剤師に転職が多いというのは事実のようです。

そして、回数は3回までが全体の約55パーセントとなっています。
薬剤師にとっては、3回までの転職は一般的で、特に不利になることはないといえるでしょう。

薬剤師が転職したいと思う理由

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薬剤師が転職したいと思うときはどんなときでしょうか。
現役薬剤師のアンケートでは、以下のような結果になりました。

薬剤師転職理由アンケート結果(2024年3月実施)

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2024年3月実施の薬剤師コラム転職アンケートより集計

結婚や育児などの自己都合もありますが、それ以外にもさまざまな理由で転職していることがわかります。

ここでは、薬剤師が転職を考える理由についてみていきます。

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今の職場ではキャリアアップできない

薬剤師は大学に6年間通って勉強に励み、国家試験を突破しなければなれない職業です。
しかし、実際に働き始めてみると、医師から出された処方箋に従って調剤し、服薬指導を繰り返していく毎日になります。
安定していていいという捉え方もありますが、もっと勉強したい、医療現場に積極的にかかわっていきたいという思いを抱くようになると、転職を考えるようになる方が多いです。

また、昇進して管理薬剤師になり、もっと幅広い業務を担当したいと思っても、小規模な職場だとポストも限られています。
そのような場合も、転職は有効な選択肢になります。

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結婚、子育てなどライフステージの変化

特に女性の場合は、現在の職場に不満がなく働き続けたいと思っていても、結婚して転居したため仕事を辞めざるを得ないこともあります。
子どもが産まれて、子育てと両立しやすい職場への転職を考えることも。

また、高齢化が進むなかで、親の介護のために実家の近くへ転職する、というパターンも増えています。

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人間関係がよくない

どの職業でも人間関係は転職理由の上位になりますが、薬剤師も例外ではありません。
人間関係のよしあしは、働きやすさに直結しています。
ただ、人間関係がよいかどうかは働き始めるまではわからないのがやっかいなところ。

ほかの条件がどんなによくても、同僚がいい人であったとしても、問題のある上司が一人いるだけで大きなストレスになります。
そして、人間関係は改善が難しいため、状況を改善するには自分が転職するしかない、となる方が多いようです。

収入をアップさせたい

薬剤師は年収が高いというイメージがあり、実際、一般的なサラリーマンよりは高収入です。ただ、給料の昇給ペースはあまり大きくありません。

一般企業だとさまざまな部署があり、社内での昇進に従って給料もアップしていきます。
しかし、薬剤師の場合、職場が少人数なことも多く、昇進できるポストも限られているため、収入アップのためには転職するしかないこともあります。

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体力的に厳しくなった

大規模な病院勤務の場合、やりがいはあっても、シフト制で夜勤があります。
ドラッグストアも土日休みではなく、夜遅くまでのシフト制なので、日々の疲れが取れないと感じることもあるでしょう。
長距離の通勤がだんだん苦痛になってくることも。

若いころはパワーで乗り切れていたことが、年をとるにつれて体力的な厳しさを感じるようになります。
なかには病気になってしまい、もういまの職場では働き続けられないと感じる方もいます。

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転職すべき?現職に残るべき?判断のポイント4つ

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いまの職場に不満があるからといって、すぐに転職活動を始めるのはおすすめできません。
現職に残ったほうがよい場合もあります。
ここでは、転職するべきかどうかを判断するポイントを4つに絞って解説します。

1 転職理由が現在の職場で改善可能か

現在の職場に不満を感じて辞めたい、と思うことは、誰にでもあるのではないでしょうか。
しかし、転職するには時間も労力もかかり、転職したからといってすべてが改善される保証はありません。

「転職したい」と思ったら、まず不満に感じていることが、現在の職場で改善可能かどうかを確認してみましょう。
給与面に不満があるなら、5年後、10年後の昇給ペースを確かめる。人間関係で不満があるなら、人事異動の可能性があるか。子育てとの両立が難しいなら、時間的に配慮してもらえるかどうか。

そして、職場の中でも外でもいいので、信頼できる人に相談してみましょう。

いまの職場に感じている不満について調べたり、職場の人と相談したりするなかで、改善の糸口が見つかるかもしれません。
また、職場外の人と話すなかで、ほかの職場ならば改善されるのか、どこの職場でも多かれ少なかれ同じような状況なのかを知ることができるでしょう。
このように動いてもなお改善が難しいとわかったときが、転職活動へと踏み出すときだといえます。

2 これからのキャリアプランが描けるか

薬剤師にとって転職のハードルは低いですが、なんとなく不満を感じて、なんとなく転職しても、自分が満足できる結果にはならないかもしれません。
自分が転職したとして、それからどういうふうに働いていくか、キャリアを重ねていくかがイメージできるでしょうか。

もっとキャリアアップして収入もアップしたい、という場合は、管理薬剤師から店長、薬局長へと昇進していけるルートになるでしょう。
キャリアよりは子育てとの両立や私生活の充実を優先させたいのなら、家から近くて定時で帰れる職場が選択肢になります。

満足度の高い転職を成功させるためには、これからのキャリアプランが自分のなかではっきりしているかどうかが重要になります。

3 転職理由を満たす転職先があるか

「こういう転職がしたい」と思っても、通える範囲にその希望を満たす転職先がないと満足できる転職は難しくなります。
また、「製薬会社で新薬の開発に携わりたい」と思っても、中途採用ではそのような求人はほとんどないのが実情です。

転職活動を始める際には、自分の転職理由を満たす転職先がまわりにあるか、もしないようであれば、自分の希望を変えられるか、場合によっては転居も可能か、などを冷静に確認しておきましょう。

4 それでも転職したい場合

自分の希望を満たす転職先を探すのは難しそうだが、それでも転職したい、ということもあるでしょう。
その場合には、「これだけは転職によって実現したい」という優先順位をしっかりつけておくようにしましょう。

そして、優先順位の高いもの以外に関しては、柔軟に対応していくのが大切です。
すべてを満たすことは難しくても、自分で納得できる転職をすることが、その後のキャリアにつながります。

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転職して年収アップできる?薬剤師の平均年収

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転職の際にどうしても気になるのは給与ではないでしょうか。
ここからは、薬剤師の平均年収についてみていきます。
現在の年収や転職先の年収と比べて、いろいろな判断をする参考にしてください。

男女別、年代別の平均年収

薬剤師の平均年収は、以下の表のようになっています。

薬剤師の平均年収(令和4年)

年齢
20~24歳 406万円 372万円
25~29歳 501万円 442万円
30~34歳 573万円 551万円
35~39歳 680万円 512万円
40~44歳 726万円 577万円
45~49歳 719万円 608万円
50~54歳 738万円 613万円
55~59歳 856万円 609万円
60~64歳 589万円 566万円
65~69歳 496万円 588万円
70歳~ 544万円 585万円

※平均年収は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

基本的に薬剤師の給与は、男性か女性かによる違いはありません。
年収に男女の間で差があるのは、家庭との両立や育児などで、女性のほうが昇進が遅れていたり、短時間勤務をしていたりする割合が高いためと考えられます。

また、60歳以上になると平均年収は下がりますが、それでも約500万円以上あるのは専門職ならではの強みといえるでしょう。

都会と地方で年収は違う?

薬剤師の都道府県別平均年収ランキングは、以下のようになっています。

薬剤師の都道府県別平均年収

順位 都道府県 男女計
1 宮崎 求人を見る 717.7万円
2 熊本 求人を見る 684.1万円
3 栃木 求人を見る 664.8万円
8 大阪 求人を見る 632万円
23 東京 求人を見る 584.8万円
全国平均 583.4万円
37 福岡 求人を見る 556.8万円
45 奈良 求人を見る 520.7万円
46 和歌山 求人を見る 509.1万円
47 三重 求人を見る 491.2万円

※平均年収は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

薬剤師の場合、地方のほうが東京や大阪よりも平均年収が高いのが大きな特徴です。

一般的には、地方よりも都市部のほうが年収は高くなっています。
令和5年度の最低賃金も、東京都が1113円であるのに対して、宮崎県は897円、熊本県は898円と大きな違いがあります。
しかし、薬剤師に関しては、都市部よりも地方のほうが高収入が期待できるのです。

地域別最低賃金の全国一覧

その理由としては、都市部には薬剤師の資格保持者が多いのに対して、地方では薬剤師そのものの数が少ないことが考えられます。
全国どこであっても病院も薬局も薬剤師を必要としています。地方ではもともと少ない薬剤師の奪い合いになるので、採用するには賃金を高くする必要があるのです。

より高年収を期待するなら、地方への転職を考えてもよいかもしれません。

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勤務先別の平均年収

次に、薬剤師の年収が勤務先によってどう違うかをみてみましょう。

勤務先別平均年収

勤務先 男女計
ドラッグストア(OTC併設) 528万円
ドラッグストア(OTCのみ) 500万円
ドラッグストア一律 514万円
調剤薬局 517万円
病院 474万円

※薬キャリエージェント調べ

病院が低く、ドラッグストアと調剤薬局がほぼ同じくらいになっています。
病院の年収が低いのは、医師に比べて人件費が抑えられがちなことや、人気があるので給与が低めでも人が集まるためと考えられます。

給与アップを求めるならドラッグストアや調剤薬局への転職を考えるほうがよいでしょう。

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薬剤師の転職方法

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ここからは、実際の転職活動について解説します。
まず、薬剤師がどのように転職活動をしているのかをみていきましょう。

ハローワークや求人広告

転職と聞いてまず思い浮かぶのが、ハローワークや新聞やチラシに掲載されている求人広告ではないでしょうか。
ハローワークのメリットは、無料で掲載できるため、求人数が多いことです。
また、履歴書の作成や面接について、職員のサポートを受けることができます。

ただ、ハローワークや求人広告では、自分ですべての転職活動をしなければなりません。
ハローワークの職員も、薬剤師の転職に詳しいわけではないので、受けられるアドバイスも一般的な範囲に限られます。

薬剤師専門の転職エージェント

現在では転職活動もネットを使うのが主流ですが、そのなかでも薬剤師専門の転職エージェントを利用する人が増えています。
ここでは医療や薬剤師業界に精通したコンサルタントが、転職希望者一人ひとりのキャリアや希望条件に添った転職をサポートします。
また、転職エージェントは、一般には出ていない限定求人も持っているので、専門職である薬剤師にはおすすめのサービスです。

転職エージェントは、採用が決まると採用元から成功報酬を得る仕組みになっているので、利用者は無料でサポートを受けることができます。

派遣会社に登録する

一般的なサラリーマンと同じように、薬剤師にも派遣として働くという選択肢があります。
この場合、薬剤師専門の派遣会社と雇用契約を結び、紹介を受けて、薬剤師派遣会社と契約している薬局やドラッグストアで仕事をすることになります。 雇用主は薬剤師派遣会社となるため、給与は薬剤師派遣会社から支給され、社会保険などは薬剤師派遣会社の制度が適用されます。
複数の薬剤師派遣会社に登録することも可能です。

派遣薬剤師はパート薬剤師に比べて高時給が期待できます。
また、勤務する曜日や時間帯、エリアなどの勤務条件の融通が利くことも大きなメリット。
短期間でまとまったお金を稼ぎたい、正社員としての採用が決まるまで期間限定で働きたい、というような希望も叶えることができます。

派遣の求人を探す

知人からの紹介

薬剤師は、学生時代からの人間関係も薬剤師が中心となるので、ほかの病院や薬局で働いている知人や友人から転職しないかと誘われるパターンもあります。
知人からの紹介で転職するメリットは、職場の具体的な内部事情を知ることができることや、面接もスムーズに進みやすいことがあげられます。

ただ、知人の手前、給与などの具体的な条件について確認しにくい、途中で迷ったときでも断りづらい、というデメリットもあります。
紹介の場合はトントン拍子に話が進んでしまうこともあるので、自分が求める転職の条件を満たしているか、事前にほかの求人とも比較したうえで依頼するようにしましょう。

転職先によって転職の難易度は違う?

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薬剤師が転職したいと思ったとき、職種によって転職のしやすさに違いはあるのでしょうか?
ここでは、職種ごとに転職難易度をみていきます。

調剤薬局

調剤薬局は数が多く、地域にもよりますが人手不足の状態が続いているので、転職しやすい職種だといえます。
大規模にチェーン展開している薬局から、個人経営の病院の門前薬局までさまざまな種類があります。

調剤薬局は数が多いため、自宅の近く、残業がない、昇給システムが整っており給与アップしやすいなど、自分の求める条件に合った職場が比較的探しやすくなっています。
求人が多いと目移りして候補を絞りにくいという面もあります。自宅の近くがよければ、転勤のない個人薬局、育休・産休を取りたいと考えているなら制度の整ったチェーン薬局など、優先順位を考えて転職先を探しましょう。

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病院

病院の薬剤師は、基本的に新卒で採用して育てていくのがメインとなります。
新卒の学生にとっても、薬剤師としてしっかりした教育が受けられるので、人気の就職先です。

中途採用は欠員が生じた時などにしか行われないので、求人そのものが少なくなっています。
また、専門性が問われるため経験者を求めることが多く、転職先としては狭き門だといえるでしょう。

給与は薬局やドラッグストアに比べると低いので、収入よりもやりがいを重視した転職先となります。
大規模な病院や急性期病院よりも、慢性期病院のほうが求人が多い傾向にあります。

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ドラッグストア

ドラッグストアは成長産業で、全国的に出店数が多くなっています。また、調剤併設型の店舗も増えているので、人手が足りない傾向にあります。
そのため、調剤薬局と同じように比較的転職しやすい業種です。

正社員としての採用のほか、家庭との両立のためのパート勤務など、さまざまな働き方ができるのも魅力です。
また、管理職経験を積んで、店長、エリアマネージャーと昇進することで、キャリアアップ、年収アップも期待できます。
年収アップを目的に転職する場合、有力な転職先となります。

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製薬会社

製薬会社には、研究・開発やMRのような専門性が高く、給与も高い仕事があります。また、福利厚生も整っており、土日休みなのも大きな魅力です。
ただ、大きな製薬会社は都市部にあることが多く、そもそもの求人が少ないため、企業への転職は難易度が高くなっています。
製薬会社への転職を希望するなら、薬剤師専門の転職エージェントに登録し、しっかり準備して臨みましょう。

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薬剤師が転職する難易度は年齢によって変わる?

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普通のサラリーマンに比べるとよい条件での転職がしやすい薬剤師ですが、転職の難易度はやはり年齢によって変わってきます。
第二新卒〜20代の間は、潜在的な能力や伸びしろを見込まれてのポテンシャル転職が可能です。

30代では即戦力としての採用や、管理職への登用を含めたキャリアアップ採用が期待できます。
40代以降になると、管理職経験があるかどうかで大きく分かれます。薬剤師としての採用自体はなくなりませんが、管理職経験がない場合、条件がアップする転職は難しくなるのが現実です。

1年の中で薬剤師が転職するのによいタイミングは?

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新卒の就職活動と違い、1年中いつでも募集があるのが中途採用の転職市場ですが、時期によって転職のしやすさに違いがあります。
求人の数が増えるのは、退職者が増える1〜3月と、ボーナス支給後の1月、7月です。より多くの求人を比べて決めたいなら、この時期がよいでしょう。
逆に、落ち着いて転職活動をしたいと思う場合は、競争がトーンダウンする7〜10月がおすすめです。

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転職活動のステップ

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転職したいと考えたとき、具体的にどのように活動していけばいいのでしょうか。
ここからは、転職活動をステップごとにみていきます。

転職活動にかかる期間は1〜2カ月

薬剤師の転職にかかる期間は平均して1〜2カ月です。
求人を見て応募、面接から内定までがおよそ1カ月、それに現在の職場の退職手続きと引き継ぎ期間を合わせると、2カ月が転職活動のめやすとなります。
地域の求人の状況や、自分の転職先へのこだわりによっても期間は変わってくるので、状況に合わせて転職活動を行いましょう。

転職活動のスケジュール

転職活動の一般的なスケジュールは次のようになります。

1 転職の理由や条件の優先順位を整理する

転職活動をスムーズに行うには、自分の中で転職の理由や、転職先に求める条件を整理しておくことが大切です。
すべての条件を満たすことは難しいので、何を求めて、何を譲歩してもよいのか、優先順位をはっきりさせておきましょう。
この部分がしっかりしていると、履歴書や職務経歴書も書きやすくなります。

2 職場の就業規則を確認する

転職活動を始める前に、現在の職場の退職に関わる就業規則を確認しておきましょう。
いざ転職が決まったときに、スムーズに退職できるように準備しておくことが大切です。

3 転職活動を開始する

転職活動には、ハローワークや求人広告を使うこともできますが、現在は転職サイトの利用が一般的です。
とくに、専門職である薬剤師の場合は、薬剤師専門の転職サイトがおすすめです。
サイトには載っていない非公開求人を紹介してもらえたり、プロのコンサルタントに相談できたりするのは大きなメリットといえます。

履歴書や職務経歴書についても、コンサルタントに客観的なアドバイスをもらいながら作成するとよいでしょう。

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4 内定

求人に応募したあとは、履歴書などの書類選考、面接と進み、内定をもらいます。
調剤薬局やドラッグストアは2〜3週間、病院や企業は1カ月程度と考えておきましょう。

5 現在の職場に退職を伝える

転職が決まったら、現在の職場に退職を伝えます。
就業規則に従って、スムーズに引き継ぎを済ませて退職の日を迎えられるようにしましょう。

6 転職

新しい職場で働き始めるときは緊張するものですが、謙虚で素直な気持ちをもって、早く仕事に慣れるように心がけましょう。
もし、事前に聞いていた条件と違うというときは、転職サイト利用ならば、コンサルタントに相談して対応してもらうことができます。

薬剤師が転職を成功させるポイント4つ

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満足できる転職をするためには、押さえておきたいことがいくつかあります。
ここでは、転職時に大切な4つのポイントについて解説します。

1 優先順位をはっきりさせる

薬剤師は転職が多い職種ですが、転職の理由は人によって違います。

満足度が高い転職をするために大切なのは、現在の働き方を振り返り、何のために転職するのかを明確にすることです。

もっと給料をアップしたい、子どもが手を離れるまでは家庭を優先したい、シフト勤務が苦しくなってきたので定時で帰れる職場がいいなど、自分が転職によって得たいものを見つめ直し、それに沿ってブレることなく転職活動をすることが大切です。
給与アップのためなら転勤や長時間勤務も受け入れる、定時で帰れるなら給与面では多くを求めないなど、優先順位をはっきりつけて転職活動に臨みましょう。

2 自分のキャリアやスキルをポジティブに伝える

転職活動を始める際には、自分が薬剤師として働いてきたキャリアを振り返って、持っているスキルを棚卸ししてみましょう。
調剤の経験や認定薬剤師などの資格だけでなく、患者さんや職場のスタッフといい関係をつくるコミュニケーション能力や、職場のメンバーをまとめてきたマネジメント能力も立派なスキルです。

また、子育てのためブランクがあって「自分には何もない」と感じている方であっても、「いまこのような勉強をしています」「この地域の事情には詳しいです」「子どもが病気になった親御さんの不安に寄り添って接客できます」というように、自分の経験をもとにポジティブな姿勢を伝えることができます。

面接では、自分の持っている能力は転職先に対してこのようにフィットします、と示せることが大切です。

3 転職先の情報をしっかり集める

現在は年齢や性別などの制限を設けて募集することは原則として禁止されています。
しかし、実際には求人先にもこのような人材が欲しい、という思いがあり、それは求人に表れています。
子どもが小さいなら「子育て世代活躍中」、40代、50代なら「年齢不問」、未経験への応募やブランクが長いなら「未経験歓迎」「研修制度が充実」とある求人に応募するほうが、採用される確率は高くなります。

実際の職場の雰囲気や人間関係などはなかなかわかりにくいものですが、求人先の薬局やドラッグストアを見にいく、知り合いのつてをたどってみるなど、転職先の情報はできるかぎり集めるようにしましょう。
転職エージェントを利用する場合は、コンサルタントに内情を聞くこともできます。

4 専門家のサポートを受ける

先ほども説明したように、専門職である薬剤師の転職に関しては、薬剤師専門の転職エージェントに登録するほうがおすすめです。
働きながら転職先を探すのは大変ですが、エージェントに登録して希望の条件を伝えていれば、より好条件の求人探しから、面接の日程調整、給与などの条件交渉、転職後のアフターフォローまで、さまざまなサポートを受けることができます。

まとめ

転職活動はいろいろとストレスが多いものですが、ポイントを押さえて活動することによって、満足度の高い転職を実現することができます。
「転職してよかった」と思うためにも、この記事を参考にして、ポジティブに転職活動に望んでください。

年収アップしたい、ブランクがある、定年後の再就職など、ご事情含めて、転職コンサルタントへ相談してみませんか?

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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