薬剤師のための転職・求人コラム

更新日: 2025年8月31日 薬剤師コラム編集部

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向き

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きのメイン画像 自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きの画像1

日々働きながら、いろいろな経験をするなかで、自分は薬剤師に向いていないのではないか? 薬剤師に向いている人ってどんな人なの? そんな疑問を持つこともあるのではないでしょうか。
薬剤師を希望している人も、本当に自分に向いているのかは確認しておきたいでしょう。

薬剤師はただ薬を調剤するだけでなく、その他にもさまざまな仕事を担っています。
ここでは、薬剤師として働くためにどんな能力が必要なのか、職場によって求められる能力は違うのか、そもそも性格的に向き不向きがある仕事なのか、そんな疑問にお答えします。

年収600万円以上・非公開求人多数!
薬剤師の転職はこちら
(エムスリーキャリア)
確認
clickのアイコンの画像

薬剤師に必要な能力

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きの画像2

まずは薬剤師を目指すうえで必要とされる能力について見ていきましょう。
どんな能力があれば、薬剤師として活躍するうえで役立つのでしょうか。

医薬品の知識

薬剤師になるにはまず、医薬品についての深く幅広い知識が求められます。
薬剤師は国家資格を持つ薬の専門家です。
さまざまな種類の薬の成分や効能について勉強し、国家試験をパスしなければ、薬剤師として活躍することはできません。

また、医薬品は年間でおよそ100種類もの新薬が開発されており、既存の情報も常にアップデートされています。
薬剤師となったあとも、過去の医薬品の知識だけで満足せず、常に医薬品の新情報に気を配り、知識を広げておく必要があります。

学び続ける意欲

医学の世界は日進月歩、医療関係者たちの研究や開発によって、医薬品も治療方法も常に変化し続けています。
医薬品同士の相互作用や副作用など、これまでの常識が研究によって覆されるケースも出てきます。

このように日々進化し続ける医学や薬学について興味を持ち、働きながら学び続けようとする意欲や向上心が薬剤師には必要です。

コミュニケーション能力

薬剤師は人と接することが多い仕事です。
患者さんへの服薬指導では丁寧な説明を心がけるだけではなく、相手の不安や疑問を上手に聞き出したうえでの適切なアドバイスやフォローが求められます。

職場では、他の薬剤師や医師、看護師など、さまざまな立場の人と連携し、情報を共有し合いながら、患者さんの治療を支えなければなりません。
患者さんとの良好な関係づくりや、チーム内のスムーズな連携、相談体制を築くためには、高いコミュニケーション能力が必要です。

細かい作業を正確にする力

薬剤師の主な仕事である調剤は、大変細かい作業の連続です。
薬剤の計量はミリ単位ですし、わずかな誤差でも患者さんの健康に直結する恐れがあるため、非常に繊細で正確な作業が要求されます。
薬剤のピッキングも、何百種類もある薬剤の中から正確かつ迅速に指定された薬を取り出すためには、注意力や集中力が欠かせません。

また、ただ処方箋に従って調剤するだけではなく、処方の内容が適切かどうか、患者さんにアレルギー歴はないか等、さまざまなことに注意を払いながら作業する必要があります。
薬剤師には、これらの細かく面倒な作業を厭わない、几帳面さが求められます。

冷静さを保つ力

患者さんの来局が重なり、薬局内が混み合ってくると、患者さんを待たせていることにプレッシャーを感じて、普段より焦ってしまうことがあります。
しかし焦って冷静さを失うと、重大な調剤過誤を起こしかねません。

忙しさに気を取られて処方に対するチェックをなおざりにしたり、アレルギー履歴の確認を怠ったりすると、患者さんの健康を損なう恐れもあります。
ミスのない正確な調剤と、丁寧な服薬指導を行うためには、状況に左右されない冷静さが必要です。

責任感と倫理観

調剤や服薬指導、薬歴記録など、薬剤師が行う業務はどれも、患者さんの体調に直接関わる仕事です。
わずかなミスが、患者さんの健康に重大な影響を及ぼしかねません。

また、調剤の際には医師の処方に間違いがないか、患者さんの体質や体調に合った薬であるかをチェックし、状況に応じて疑義照会する必要もあります。
薬剤師の判断がそのまま患者さんの命を左右しかねないという自覚を常に忘れず、強い責任感と倫理観を持って仕事に向き合わなければなりません。

新しいことに対応する力

患者さんのカルテや、薬剤情報の作成、薬歴記録といったデータの管理は、パソコンで行います。ほとんどは専用の業務支援ソフトを使用します。
これらの事務作業をスムーズに行うためには基本的なパソコンスキルは必要でしょう。

他にも業務の効率化のために、薬歴管理システム等の新しいシステムを導入する場合もあります。
最近では、お薬手帳の電子化も進んでいます。
新しい流れに対して、そのつど対応していく柔軟性も薬剤師には求められます。

年収600万円以上の薬剤師の求人を見る

【職場別】薬剤師に向いている人の特徴

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きの画像3

薬剤師の業務内容は、職場ごとに違いがあります。
どの職場に勤務するかによって、求められる能力も違ってきます。
ここでは、調剤薬局、病院、ドラッグストアの3つの職場別に、薬剤師に向いている人の特徴を見ていきましょう。

調剤薬局

協調性のある人、コミュニケーション力のある人は調剤薬局に向いています。
調剤薬局は限られたスペース内で少人数で作業するため、他のスタッフとの連携や協力が欠かせません。
スタッフ同士が気持ちよく作業を分担しあえるよう、相手に配慮する気持ちや、風通しの良い人間関係を築く力が求められます。

また、地域密着型の薬局では、かかりつけ薬剤師や在宅医療にも対応しており、患者さん一人ひとりと密なコミュニケーションを取らなければならない場面が多くあります。
相手の意を汲み、上手に話を引き出せる人や、周りと協力しながら作業をしていくことが得意な人は、調剤薬局が向いているでしょう。

調剤薬局の薬剤師の求人を見る

病院

急な事態にも慌てず臨機応変に対応できる人や、専門分野を深く掘り下げて勉強するのが好きな人は病院が向いています。
病院ではチーム医療の一員として、薬剤についての幅広く深い知識が要求されます。
業務に追われる中でも、根気強く勉強を続ける気持ちを途切れさせないことが大切です。

また、入院患者さんの急変時や救急外来への対応では、冷静さを失わず臨機応変かつ柔軟に物事に対処する力が必要になります。
このように冷静で柔軟な対応力がある人や、勉強熱心な人は病院が向いているといえるでしょう。
夜勤等もあるため、体力的なタフさがある人も病院に向いています。

病院の薬剤師の求人を見る

ドラッグストア

接客が好きな人、自分で企画、提案をすることが得意な人はドラッグストアが向いています。
ドラッグストアでは、患者さんだけではなく一般のお客さまに対応する場面が多くあります。
なかには病院は受診せず、セルフメディケーションで対処したいと望んで来店されるお客さまもいらっしゃるでしょう。

ドラッグストア薬剤師には、相手の要望を注意深く聞き取る力や、相手に必要と思われるものを提案する力、商品についてわかりやすく説明する力が求められます。
また、小売業の販売スタッフとして店舗運営にもかかわるため、経営に興味がある人もドラッグストアに向いているといえます。

ドラッグストアの薬剤師の求人を見る

「自分は能力が足りない」と感じたときの対処法

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きの画像4

薬剤師を目指すうえで、あるいは薬剤師として働いている中で、自分には薬剤師としての能力が足りないのではないかと感じることもあるかもしれません。
そんなときにはどうしたらいいのでしょうか。

本を読む

毎日の仕事のなかで人間関係や仕事の問題に悩んだときは、そのようなテーマを扱った本を読んでみてはどうでしょうか。
具体的に何かに困っている患者さんに対し、どのようなアドバイスができるかと考えながら本を読んでいくうちに、もっと深く掘り下げて勉強してみたいという意欲が湧くこともあるでしょう。

学んだ知識は服薬指導の際に生かすこともできます。
自分で得た知識で患者さんの悩みに寄り添ったり、解決へのヒントを示すことができたりすると、やりがいも感じられ、薬剤師としてもう少し頑張ってみようと思えるかもしれません。

スキルが高い人を観察してまねをする

職場に、薬剤師としてスキルが高い人がいるなら、その人のどういう部分がスキルが高いと思わせるのかをよく観察してみましょう。
患者さんへの対応の仕方なのか、業務の正確さ、迅速さなのか、それとも知識の豊富さなのでしょうか。

患者さんへの対応力が素晴らしいと思うなら、どのような声のかけ方や言葉選びをしているのか、注意を向けてみましょう。
ほかにも業務を正確かつ迅速にこなすため、どのような工夫をしているのか、知識はどこから得ているのか、それらを観察し、まねできる部分は積極的に取り入れて工夫してみましょう。

身近にロールモデルとなる人がいると、目指したい姿がクリアになり、目標が立てやすくなります。

資格取得の勉強をする

モチベーションを高めるために、資格取得を目指してみるのも良い方法です。
認定薬剤師や専門薬剤師など、今後のキャリアアップに役立つ資格はいろいろあります。
職場にもよりますが、資格取得のための補助制度が設けられていたり、基本給に資格手当が上乗せされたりする場合もあります。

資格取得のための勉強はスキルアップにつながりますし、より細やかな服薬指導を実現させることができます。
薬剤師として自分に足りないと思うものを補ううえでも、資格取得の勉強は役立つことでしょう。

信頼できる人に相談する

悩んでいるとき、自分1人ではなかなか解決法が見つからないものです。
できれば、信頼できる誰かに相談してみてはいかがでしょうか。
同僚、あるいは先輩など、もしかしたら同じ悩みを抱えている人や、そういう悩みを乗り越えてきた人がいるかもしれません。

第三者に話すことで自分の気持ちが整理できますし、相手から有益なアドバイスを貰うことで思いがけない解決法に気づくこともあります。

自分に向いている職場について考える

先に述べたように、薬剤師の仕事は職場によって違いがあり、それぞれの職場によって向き不向きも違ってきます。
今の職場が本当に自分に合っているのかどうか、少し俯瞰した立場から客観的に考えてみましょう。

もしも他の職場のほうがより自分に向いていると思うなら、転職を視野に入れてみるのも1つの方法です。
薬剤師として生き生きと働けるよう、自分に合った職場についてじっくり考えてみてはいかがでしょうか。

資格取得支援がある薬剤師の求人を見る

年収600万円以上・非公開求人多数!
薬剤師の転職はこちら
(エムスリーキャリア)
確認
clickのアイコンの画像

まとめ

自分は本当に薬剤師に向いている?薬剤師に必要な能力や向き不向きの画像5

薬剤師に必要な能力や、向いている人の特徴についてみてきました。
自分は本当に薬剤師に向いているのか、客観的に検証してみることはもちろん大事ですが、それ以上に大切なのは、薬剤師として働きたいという強い思いではないでしょうか。
薬剤師の仕事をこの先も続けたいという思いがあれば、自分に足りない部分があったとしても、努力や工夫次第で補うことができるかもしれません。

また、職場ごとに必要な能力は違うため、今の職場が合っていないからといって、必ずしも薬剤師という仕事自体が自分に合っていないということにはなりません。
もしも職場が合っていないと感じるなら、薬剤師として自信を持って働ける場所を探してみるのも良い方法かもしれませんね。

薬剤師の転職のご相談、お気軽にご連絡ください。

ご相談は無料です。転職コンサルタントに相談してみませんか?

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

薬剤師のための転職・求人コラム

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

28万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット ライフ・雑学 年収・待遇 医療クイズ 診療報酬改定 転職
薬剤師の転職なら!
マンガでわかる薬キャリAGENT
詳しく見る