【薬剤師の転職】職務経歴書の書き方を完全解説・フォーマットあり
転職では、履歴書以上に職務経歴書は重要だったりします。
しかし、職務経歴書のフォーマットは特に決まっておらず、作成の仕方に悩んでいる薬剤師の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、履歴書と職務経歴書の違いや、職務経歴書の効果的な書き方について解説します。
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(エムスリーキャリア)
履歴書と職務経歴書の違い
そもそも、履歴書と職務経歴書は、いったい何が違うのでしょうか?
履歴書は、応募者の基本的な情報や略歴などのプロフィールを伝えるものです。学歴や職歴、志望動機や資格など、大まかな概要を相手に知ってもらうことが目的です。
一方の職務経歴書は、これまで経験した職務の内容や実績、スキルなどを具体的に述べることで、どのような能力があり、いかに職場に貢献できるかを相手に伝えるためのものです。
履歴書よりもさらに踏み込んだ、自己PRのための書類といえます。
履歴書は一般的に定型とされるフォーマットがありますが、職務経歴書にはありません。
自由に書くことが可能ですが、情報量が多いため、読みやすさ、伝わりやすさについては工夫が必要です。
以下の記事に履歴書と職務経歴書の書き方のポイントをまとめていますので、参考にしてみてください。
職務経歴書は、自分がどんな経験とスキルを持っており、転職先でそれをどのように生かせるかを伝える資料です。転職における自己PR用のツールということができます。
採用担当者にとっては、応募者の実績やスキルを知り、適性を判断するためのツールとなります。
転職の場合は即戦力となることを求められるケースが多くあります。
履歴書だけではうかがい知れない職務経験の実態や詳細を知り、企業が求める条件にマッチしているかを判断するのに大きな役割を果たすのが、職務経歴書なのです。
職務経歴書の書き方のポイント
職務経歴書を書くうえで注意すべきポイントを解説します。
職務経歴書はパソコンで作成しよう
職務経歴書の書き方・フォーマットに特に決まりはありません。
ただ、過去の職歴それぞれの業務内容や在籍期間、従業員数や処方科目など、細かい情報まで詳細に記入する必要があるので、見やすさを考慮して、パソコンで作成することをおすすめします。
履歴書の内容とリンクさせる
履歴書と職務経歴書は、大抵の場合セットで提出します。それぞれに共通する項目もあるので、矛盾が生じないように注意しましょう。
履歴書にある志望動機や自己PRと、職務経歴書の内容に一貫性を持たせることが大事です。
特に共通項目である自己PR欄については、履歴書に書いた内容を職務経歴書でさらに深掘りして述べたり、別の視点からのアピールポイントを付け加えたりといった工夫をするようにしましょう。
ちなみに、履歴書と同じ内容をそのまま書き写すのはあまりいい印象を与えませんので、注意してください。
職務経歴書のフォーマット
職務経歴書のフォーマットには、「編年体形式」と「キャリア形式」の2種類があります。
編年体形式
過去の職歴を時系列に沿って順番に記載する方法を「編年体形式」といいます。
一般的には過去から現在に向かって職歴を記載します。
現在から過去に向かって記載する「逆編年体形式」もあります。
編年体形式で記載するメリットは、時系列で並んでいるためキャリアの流れやスキルアップしていく様子がわかりやすい点です。
一貫して同じ業界、同じ職種で働いてきた人は、編年体形式を使用するほうがこれまでの職歴の流れを伝えやすいでしょう。
基本的に、薬剤師の職務経歴書は編年体形式のほうが向いています。
キャリア形式
時系列にとらわれず、スキルや職種別に職歴を記載していく方法が「キャリア形式」です。
これまでの実績や、得意とする分野を特に強調したい場合、すっきりとわかりやすく伝えられる効果的な方法です。
多様な職種を経験してきた人や、職歴が多い人に向いているといえるでしょう。
職務経歴書に必要な項目
続いて、職務経歴書に必要な項目についてみていきましょう。
これまでの仕事について漫然と記載するのではなく、どのように書けば自分の強みをアピールできるか、採用担当者の視点も意識しながら書いていきます。
職務要約
これまでの職歴の概要を200〜300字前後でまとめます。
携わってきた業務の内容だけではなく、どんな経験をし、どんなスキルを得てきたかを端的に伝えましょう。
志望先で生かせるスキルを中心にまとめると、自分の強みを効果的にアピールできます。
職務経歴
過去の職歴を時系列順に記載します。
勤務先名は略さず正式名称で書き、業務内容、勤務形態、在籍期間、職務内容や役職、実績など、できるだけ具体的に、詳細に記載します。
情報量が多いため、表にしてまとめる等の工夫をして、見やすさに配慮しましょう。
実績については、数字で客観的に表すことができるものを取り入れるなどして、積極的にアピールします。
生かせる経験・知識・技術
これまで経験してきた業務から得た知識やスキル、能力等について箇条書きで記載します。
薬剤師としての専門スキルだけではなく、PCスキルやマネジメントスキル、語学力など、業務に役立つビジネススキルについても記入しておくと、入社後どのような場面で活躍できるかアピールすることができます。
資格
薬剤師免許を筆頭に、取得している資格について、取得年月の古い順に記載します。
資格は正式名称で書きましょう。
志望先の業務に役立ちそうな資格があれば、ここでしっかりとアピールします。
自己PR
自己PRは最も重要な項目です。
企業が求めている人物像を冷静に分析し、アピールすべきポイントを絞って、300字程度で簡潔にまとめましょう。
以下の流れで要点をまとめるとわかりやすくなります。
①これまでの経験から得たスキルや自分の長所をアピールする。
②自分のスキルを入社後にどう生かし、それによって企業にどのような貢献ができるかを具体的に伝える。
③今後挑戦したいことについての決意を述べる。
また、周囲とのコミュニケーションや協調性など、働くうえで自分が大切にしていることをさりげなく伝えると、より効果的です。
自己PRは、相手に入社後の自分の活躍を具体的にイメージしてもらえるようにすることがポイントです。
【職務経歴書のフォーマット・その1】編年体形式
編年体形式では、職歴を古いものから順に時系列でまとめていきます。
薬剤師としてのキャリアの流れやスキルアップの過程を、順を追って伝えることができます。
ただし職歴が多い場合は、特にアピールしたい経歴やスキルに焦点が合いにくいというデメリットがあります。
情報量が多いものは簡潔に、強調したい部分は下線を入れる等の工夫をするといいでしょう。
自己PR欄を使って補足するのもよい方法です。
職務経歴書
〇〇〇〇年○月〇日現在
氏名 〇〇 〇〇
■職務要約
これまで総合病院で約6年間、調剤薬局で4年間、内科や小児科、整形外科など幅広い科目の調剤業務、服薬指導のほか、在庫管理や新人指導にも携わってきました。薬剤師は、医師や看護師と患者様をつなぐパイプ役であり、患者様の気持ちに寄り添う存在と考え、日頃からコミュニケーションを密にとることを大切にしています。現在は「○○薬局□□店」にて、調剤業務と同時に店舗運営もサポートしています。
■職務経歴
医療法人○○会○○○○病院
(常勤薬剤師 5 名 うちパートタイマー 2 名)
| 期間 | 2015年4月〜2018年3 月 |
| 業務内容 | 【診療科目】内科、小児科を担当 【調剤業務】コンピュータでの処方箋入力、処方箋監査、調剤(入院・注射剤)、服薬指導 ※1日処方箋数:150 枚 |
| 期間 | 2018年4月~2020年9月 |
| 業務内容 | 【診療科目】整形外科を担当 【調剤業務】コンピュータでの処方箋入力、処方箋監査、調剤(入院・注射剤)、服薬指導 ※1日処方箋数:150 枚 【薬剤管理業務】在庫管理、商品の発注業務 |
株式会社△△△薬局(薬剤師 5 名)
| 期間 | 2020年10月〜現在 |
| 業務内容 | ○○薬局□□店に配属(○○病院の門前) 【調剤業務】処方箋の受付、処方箋監査、調剤、薬袋作成、薬歴管理、服薬指導 ※1日処方箋数:150枚 【主な応需科目】内科、皮膚科、小児科、整形外科 【実績・取り組み】2023年4月より、新人指導・スタッフのマネジメント業務、在庫管理 を担当 |
■生かせる経験・知識・技術
- 調剤業務全般、注射混合調剤、幅広い処方科目に関する知識
- 患者や他職種と円滑に意思疎通を図るためのコミュニケーション能力
- PCスキル(Word, Excel, PowerPoint,レセプト)
- 在庫管理、スタッフ指導、マネジメント経験
■保有資格
- 普通自動車免許(2010年12月)
- 薬剤師免許(2015年3月)
■自己PR
総合病院の勤務では、急なトラブルへの冷静な対応力と円滑なチーム医療推進のための調整力を身につけました。この経験を生かし、貴社では周辺の医療機関と連携をとりながら、患者様へ最善最適な薬物療法を提供していきたいと考えています。
また、調剤薬局で新人育成や店舗運営のサポートに携わることで、マネジメント業務の大切さを学びました。患者様に安心安全な薬物療法を提供するためには、スタッフ教育および安定した店舗運営が必須であると考えます。
将来は、マネジメント業務に比重を置いたキャリアアップをめざし、3 年後には店長、エリアマネージャー職にも挑戦したいと考えております。長期的に貴社の戦力となれるよう精進していく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上
【職務経歴書のフォーマット・その2】キャリア形式
キャリア形式では、時系列にとらわれず、業種や職種別に経歴をまとめていきます。
転職回数が多い場合や、特定の分野での専門性や実績を強調したい場合に適しています。
ただし、時系列ではないため、キャリア全体の流れがつかみにくいというデメリットもあります。
その場合は、最初に簡単な経歴の概要を記載しておくとよいでしょう。
職務経歴書
〇〇〇〇年○月〇日現在
氏名 〇〇 〇〇
■職務要約
病院と薬局で12年間、幅広い科目の調剤業務、服薬指導のほか、DI業務や新人指導にも携わってきました。薬剤師は、医師や看護師と患者様をつなぐパイプ役であり、患者様の気持ちに寄り添う存在と考え、日頃からコミュニケーションを密にとることを大切にしています。現在は「○○薬局□□店」にて、管理薬剤師として勤務しています。
■職務経歴
| 職種 | 内容 |
| 調剤業務 |
医療法人○○会○○○○病院(2013年4月〜2015年3月) ・診療科目:内科、循環器科 ・従業員数:常勤薬剤師 6名 うちパートタイマー 2 名 ・処方箋数:150枚/日 ・担当業務:コンピュータでの処方箋入力、処方箋監査、調剤(入院・注射剤)、服薬指導 |
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株式会社△△△薬局(2017年4月〜2018年3月) ・応需科目:内科、皮膚科、眼科 ・従業員数:常勤薬剤師 5名 ・処方箋数:150枚/日 ・担当業務:処方箋の受付、処方箋監査、調剤、薬袋作成、薬歴管理、服薬指導、在庫管理 |
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株式会社××薬局(2018年4月〜現在) ・応需科目:内科、産婦人科、心療内科 ・従業員数:常勤薬剤師 4名 パートタイマー1名 ・処方箋数:130枚/日 ・担当業務:処方箋の受付、処方箋監査、調剤、薬袋作成、薬歴管理、服薬指導、在庫管理 ・実績:患者満足度〇%向上 |
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| DI業務 |
医療法人○○会○○○○病院(2015年4月〜2017年3 月) ・診療科目:内科、循環器科 ・従業員数:常勤薬剤師 6名 うちパートタイマー 2 名 ・処方箋数:150枚/日 ・担当業務:医薬品情報の収集、分析、提供 ・実績:新薬の採用率〇%増 |
| 管理薬剤師 |
株式会社××薬局(2023年4月〜現在) ・応需科目:内科、産婦人科、心療内科 ・従業員数:常勤薬剤師 4名 パートタイマー1名 ・処方箋数:130枚/日 ・担当業務:医薬品管理、従業員監督、店舗運営 ・実績:在庫ロス〇%削減、スタッフ離職率〇%低下、薬局収益〇%増 |
■生かせる経験・知識・技術
- 調剤業務全般、注射混合調剤、幅広い処方科目に関する知識
- 患者や他職種と円滑に意思疎通を図るためのコミュニケーション能力
- PCスキル(Word, Excel, PowerPoint,レセプト)
- 在庫管理、スタッフ指導、マネジメント経験
■保有資格
- 普通自動車免許(2010年12月)
- 薬剤師免許(2013年3月)
- 認定薬剤師資格(2018年10月)
■自己PR
薬剤師として働いてきた12年間、患者様との信頼関係を築くことに何より重きを置いてきました。患者様に最適最善な治療を提供するためには、医薬品についてわかりやすく伝えること、患者様の気持ちに寄り添い不安を解消してさしあげることが一番と考えています。
貴社では、DI業務の経験から得た医薬品知識と、チーム医療で培ったコミュニケーションスキルを生かして、周辺の医療機関と密接に連携しながら安心安全な薬物療法に貢献したいと思っています。
また、貴社の理念である「地域の皆さまに愛される薬局」になるためには、日頃からスタッフ全員が同じ理念を共有していることが必要と考えます。管理薬剤師としてスタッフ教育に携わってきた経験を生かし、患者様のさらなる満足度向上に向けて励む所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上
【Q&A】職務経歴書作成時のよくある疑問
Q.どの時点から書き始めればいいですか?
A.原則、すべての経歴を書くことが望ましいです。
しかし職歴が多く、枚数が3枚以上になってしまうような場合は、全体のバランスを考えながら直近の職歴2〜3つを重点的に記載し、それ以前のものについては概要にとどめるのでもいいでしょう。
Q.パートや派遣の経歴も書きますか?
A.パートや派遣の経歴についてもすべて書きましょう。
職務経歴書は応募者のキャリアを把握するための資料であり、スキル評価の一端となります。正規雇用、非正規雇用にかかわらず、すべてを記載しておきましょう。
派遣は、派遣元会社と派遣先会社をそれぞれ分けて記載します。
Q.働いた期間が短い経歴も書きますか?
A.在籍期間が短くても、省略せずに記載します。
不用意に職歴を省略すると、場合によっては経歴詐称の疑いを持たれてしまうことがあるため注意しましょう。
Q.薬剤師として働いた以外の経歴も書きますか?
A.薬剤師以外の職歴も記載することをおすすめします。
たとえば営業などのビジネススキルやコーチングスキルなど、薬剤師以外の職歴で得たスキルや経験が応募先で役立つこともあります。
スキルや経験の幅広さを自分の強みとしてアピールすることも可能です。
ただし、あくまでこれからの薬剤師業務に役立つ部分を中心に、簡潔にまとめましょう。あまり詳細に書く必要はありません。
また、学生時代のアルバイト等は記載する必要はありません。
Q.薬剤師に関連するもの以外の資格も書きますか?
A.応募先で求められる資格以外で、薬剤師の職務に直接関係のない資格は記載する必要はありません。
ただし、職務上生かせる可能性がある資格は記載します。
たとえば英語を使う機会が多い職場なら、英語検定やTOEICについて記載するのは効果的です。また、福祉面での地域連携に取り組んでいる職場なら、ケアマネージャーの資格等は有利になります。
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まとめ
履歴書が応募者のプロフィールや経歴の概要を伝えるものであるのに対し、職務経歴書は、より詳細な業務経験や実績、スキルなどを伝え、自分が企業のためにどのように活躍できるかをアピールするためのものです。履歴書よりもさらに効果的な自己PRが可能です。
一方、採用担当者にとって職務経歴書は、応募者が求める人材に見合う人物かどうかを見極めるための、重要な参考資料となります。
職務経歴書を作成するときは、採用担当者の視点に立って、相手が何を知りたがっているのかを意識しつつ、簡潔かつ具体的に情報を伝えましょう。
実績やスキルは客観的に判断できるように数値化し、強調したいアピールポイントについてはわかりやすいエピソードを交えて伝えると効果的です。
ここで紹介した書き方のコツを押さえて、自分の魅力を伝える職務経歴書を作成してください。
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