30代男性転職体験談・調剤薬局から品質管理へ転職した動機は?仕事内容は?
薬剤師として薬局に勤務し、転職後は製薬会社で品質管理の仕事に携わるヒロシネコさん。将来は「医薬品製造管理責任者」を視野に入れて働いているそうです。
ヒロシネコさんに薬剤師からの転身をはじめ、転職活動や現在の職場についての体験談をうかがいました。
ヒロシネコさん流<転職の処方箋>
その1. 薬剤師免許にとらわれず、視野を広げよう
その2. エージェントを活用し、より住みやすい良い環境を見つける
その3. 変化を恐れず、新しいフィールドで自分の強みを活かそう!
企業求人をお探しの方はこちら
両親のすすめもあり、国家資格の薬剤師取得へ
ヒロシネコさんが薬剤師免許を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
ヒロシネコ
両親がともに教師で、とくに母から「先生と呼ばれる仕事は素晴らしい」とよく聞かされていました。親戚に歯科医が多かったこともあり、当初は歯科医を目指していましたが、得意だった化学を活かせること、そして国家資格としての安定性も魅力に感じ、最終的に薬剤師の道を選びました。免許を取得した今、この進路に導いてくれた母に感謝ですね。
AI化が進んでも最終的に守られるのは「免許」。品質管理を選んだ将来の目標は?
現在は製薬会社で品質管理のお仕事をされていますが、もともとは薬局で薬剤師として勤務されていたそうですね。
ヒロシネコ
はい。以前は東京の薬局で働いていましたが、コロナ禍で思うように外出できない日々が続き、加えて家賃の高さもあり、地方での仕事を考えるようになりました。そこで大手チェーン薬局へ転職し、青森県に赴任したんです。しかし、気候が自分に合わず、関東圏の方が暮らしやすいと感じて再び転職しました。
薬剤師から品質管理の仕事へ転身された理由を教えてください。
ヒロシネコ
薬剤師の仕事の見通しに明るい部分が見えなかったこと、30代前半なら薬剤師免許を活かせる他の仕事もできるだろうと思ったのがきっかけでした。
そこで、薬剤師の資格を活かせる職種をネットで探していたところ、まとめサイトで「品質管理」という仕事があることを知りました。調べてみると、製薬会社での品質管理の仕事自体には薬剤師免許が必須ではないものの、「医薬品製造管理責任者」という役職には薬剤師の資格が有利であることがわかりました。将来的にそのポストを目指したいという思いがあり、品質管理の仕事に進むことを決めました。
薬剤師免許を持っていることは、品質管理の仕事をする上でも有利なのでしょうか?
ヒロシネコ
医薬品製造管理責任者を目指す上では有利ですが、品質管理の仕事自体は薬剤師免許がなくてもできます。
ただし、製薬会社の工場では医薬品製造管理責任者を置く必要があるため、薬剤師の資格を持っている人は重宝されます。
今後、法規制が変われば、薬剤師でなくても医薬品製造管理責任者になれる可能性はありますが、AI化が進んでも最終的に守られるのは「免許」だと考えています。だからこそ、薬剤師の資格を持っていることは依然として強みになると思います。
実は今回インタビューをお受けしたのも、こうした状況をより多くの人に知ってもらいたいという思いがあったからなんです。
エージェントはエントリーシートの添削や面接相談、交渉面でも頼れる存在
転職活動はどのように進められましたか?
ヒロシネコ
エージェントを利用しました。実は青森県の薬局もエージェント経由で見つけた職場で、そのときは「全国どこでも構わないので探してください」とお願いしていました。結果的に関東に戻ることになりましたが…。
現在の職場も、自力では見つけられなかったかもしれません。他にも内定をいただいた会社がありましたが、勤務地や条件面で迷っていたときにエージェントに相談し、スムースに話を進めてもらえました。
転職エージェントを利用するメリットはどんな点にあると思いますか。
ヒロシネコ
自己応募でも内定はもらっていた会社はあるので、それほど違いがあるとは思いませんが、エージェントを利用するメリットは、強いて言えばエントリーシートの添削や面接の相談にのってもらえることでしょうか。私は履歴書を書く時、自分がこれまで取り組んできたことをどうアピールすれば伝わりやすいか、アドバイスをもらえたのは助かりました。薬剤師業界内での転職しか経験がなかったので、製薬会社の視点での適切な表現を教えてもらえたのは大きかったです。
現在、勤めている会社の面接で手応えを感じた瞬間はありましたか?
ヒロシネコ
正直、まったくありませんでした(笑)。むしろ、なぜ内定をもらえたのか不思議なくらいです。面接では主に前職で管理薬剤師をしていた時に頑張ったことを話しました。取り繕わずに自分の考えを率直に伝えたことが、結果的に良かったのかもしれません。
企業求人をお探しの方はこちら
今回の転職で年収は上がりましたか?年収の交渉で何か工夫をしたことがあれば、教えてください。
ヒロシネコ
年収は維持しました。異なる分野への転職だったため、年収が下がることを覚悟していたのです。
そのため、年収が大幅に下がらないよう工夫をしました。具体的には、別の会社からも内定をもらっていたため、現在の会社から「確実に入社してもらうための条件」をエージェント経由で確認された際、「前年の年収を下回らなければ、確実に入社します」と伝えたのです。その結果、年収を維持したまま入社することができました。
カスハラとは無縁に。薬局勤務よりも精神的な負担が軽減
薬剤師から品質管理の仕事へ。異なる業界ですが、何か準備されたことがあれば教えてください。
ヒロシネコ
特別な準備は必要ありませんでした。強いて言えば、薬局業界の常識にとらわれない柔軟な姿勢を持つことですね。変化に適応する力があれば、問題なく取り組めると思います。
現在、製薬会社で担当されている品質管理業務ですが、転職して良かったと思う点はどんなところにありますか?
ヒロシネコ
最近「カスハラ(カスタマーハラスメント)」が問題視されていますが、私自身も薬剤師時代に理不尽な対応をされた経験があります。品質管理の仕事に転職してからは接客業務がないので、カスハラのようなストレスが一切なくなりました。
また、品質管理の業務は会社間のやり取りが中心となるため、人間関係のトラブルも少なく、精神的な負担が軽減されましたね。
もう一つ、薬剤師の頃と比べて、有給休暇を取得しやすくなりました。自分の代わりにシフトに入ってもらう薬剤師の心配をする必要がなくなったことも、転職して良かった点です。
企業求人をお探しの方はこちら
「ポストかが空いたら任せたい」信頼できる上司のもと、経験を積んでしキャリアを加速
今、勤務されている会社の職場環境はいかがですか?
ヒロシネコ
直属のグループ長も薬剤師免許を持っており、30歳で今の会社に転職してきたそうです。その方から「薬局で接客していた経験があるから、コミュニケーション能力が高いね」とお褒めの言葉をいただいた時は嬉しかったですね(笑)。
また、そのグループ長は人間的にも信頼できる方で、「製薬会社の工場には基本的に医薬品製造管理責任者が必要だから、そのポストが空いたらお前に任せたい。そのために、いろいろな仕事を経験しておいてほしい」と言ってもらえました。この人のために頑張ろう!と思える上司がいることは幸せですね。
職場の人間関係は概ね良好ですが、理系の職場なので、たまに個性的な人もいます。でも、それはどんな職場でも同じですよね。
職場には転職組が多く、私が入社した1ヶ月後にも女性の薬剤師が入社しました。ただ、職場では「誰が薬剤師免許を持っているか」といった話題はあまり出ず、何かのきっかけで知る程度です。
薬剤師からの転職を考えている方へメッセージをお願いします。
ヒロシネコ
私の場合、薬局業界の価値観にとらわれ続けると苦労しそうだと感じたため、品質管理の仕事を選びました。薬剤師免許を活かせる仕事はたくさんあるので、ぜひ視野を広げて飛び込んでください!
「せっかく薬剤師免許を取ったのだから…」と今の職場にとどまっている方もいるかもしれませんが、自分がもっとのびのびと活躍できる環境を探すことも大切です。変化を恐れず、新しいことを吸収できる柔軟な姿勢でチャレンジしてほしいですね。
ヒロシネコさんの経歴
2019年 K大学薬学部卒業
中堅チェーン薬局へ入局
社風が合わず退社、個人薬局に転職しラウンダーとして勤務
2021年 郊外に移りたく、退社
大手チェーン薬局へ転職、東北に転勤
2023年 気候が合わず退社、首都圏の製薬会社に転職、品質管理を担当
現在に至る
薬キャリエージェントでは、品質管理などの企業求人を多数扱っております。非公開求人も多くございますので、まずは、お気軽にご相談ください。