1. 薬剤師トップ
  2. 薬剤師コラム・特集
  3. わたしの転職体験インタビュー
  4. 新卒入社の薬局で月50時間残業…綾さんの今

わたしの転職体験インタビュー

更新日: 2025年12月3日 薬剤師コラム編集部

派遣という働き方で見つけた薬剤師としての新たなビジョン

派遣という働き方で見つけた薬剤師としての新たなビジョンのメイン画像

新卒で調剤薬局に入社し、月40〜50時間の残業をこなす忙しい毎日を送っていた綾さん。「どの薬局もこんなものだろう」と思い込んでいた彼女は転職エージェントの一言で自分の働き方を見直すことに。2度の転職を経て、現在は派遣薬剤師として活躍する綾さんに、これまでのキャリアの転機や今後の目標をうかがいました。

綾さん流 転職の処方箋

その1. 焦りは禁物。自分の理想を明確に

その2. “自分を整える”時間も必要

その3. ライフスタイルの変化に合わせて雇用形態を選ぶ


高時給の求人多数!
派遣薬剤師の求人はこちら
確認
clickのアイコンの画像

「これが普通だと思っていた…」調剤薬局での過酷な日々で気づいた違和感

新卒で入社した薬局ではどのような働き方をされていましたか?

綾さん
調剤薬局に就職しました。
最初のうちはスタッフも充実していましたが、次第に人員が減っていき、私も管理薬剤師の補助として業務をこなすようになりました。
その頃は1日あたり120枚ほどの処方箋を、正社員3名とパート薬剤師2名で対応していましたね。

その頃は残業も多く、月に40〜50時間ほど残業していたと思います。閉店後には、翌日に来局される患者さんや在宅の患者さんの分を調剤したり、薬歴を記入したり。業務中は薬歴を書く時間が取れなかったので、「今日は残ろう」と決めた日は夜11時頃まで1人で残って記録をつけることもありました。忙しい毎日でしたが、なんとか全員で協力しながら店舗を回していましたね。

長時間の残業が当たり前だったのですね。そんな綾さんを見て、周囲の反応はいかがでしたか?

綾さん
実家で暮らしていたので、家族からは「体を壊さないでね」と心配されました。
でも私は残業が続くことについて「どの薬局もこんなものだろう」と、とくに疑問を持たなかったんです。

けれど、勤めていくうちに長時間の残業が当たり前になっていることに疑問を感じるようになりました。
実際、転職エージェントに相談したところ「それは普通の働き方ではありませんよ」とはっきり指摘されたのです…。それが決め手になり、新たな職場で働くことを真剣に考え始めました。

“早く辞めたい”という思いだけで動いてしまった最初の転職

転職活動ではどのように動かれたのか教えてください。

綾さん
1回目の転職では、すべて転職エージェントにお任せしました。
当時は「とにかく今の職場を早く辞めたい」という気持ちが強く、条件面は「年収が下がらなければいい」「通勤は1時間圏内ならOK」といった、かなり大まかな設定をしてしまいました。

エージェント経由だとスケジュールがどんどん決められていくので、スピード感はありますが、ゆっくり考える余裕がありません
その結果、転職後も同じように忙しい薬局に配属されてしまいました。今思えば、「どんな会社か」よりも「どんな店舗で働きたいか」や条件面をもっと具体的に伝えておくべきだったと感じています。

2回目の転職は、自分で派遣会社を探して登録しました。
メリットは自分のペースをコントロールできること。ただし、調べたり連絡を取ったりと、自分で動く手間は多くなりますね。

見ている人はちゃんといる!前職の先輩からヘッドハンティング

転職活動の際、経歴書を見せたときに高く評価されたそうですね。どのような点が評価されたと思いますか?

綾さん
薬剤師としての経験年数の割に、訪問での服薬支援や薬剤のお届け業務などをかなり担当していたこと、管理薬剤師の補助として店舗運営や調剤報酬の算定など、責任ある業務にも関わっていた点が評価されたようです。

前職の先輩からヘッドハンティングされたこともあったそうですね。

綾さん
はい。新卒で入社した薬局でお世話になった管理薬剤師の先輩から「一緒に働かないか」とお声がけいただきました。しかし、その時期は結婚の可能性もあり、長く勤められるかどうかが不確実だったので、お断りしました。久しぶりに連絡をいただけたこと自体が嬉しく、自分の仕事ぶりを覚えてもらっていたことに励まされましたね。

多忙な日々から一歩離れ、派遣薬剤師として再スタート

現在は派遣薬剤師として勤務されていますが、正社員から雇用形態を変えた理由は何だったのでしょうか?

綾さん
前職が派遣スタッフを多く受け入れている会社だったので、働き方について話を聞く機会があったんです。派遣薬剤師は、色々な店舗を経験できる点に魅力を感じました。

なぜなら、私はこれまで勤めた1社目・2社目ともに同じ店舗で数年働いていたため、視野が固定されてしまっているような感覚があり、「他の店舗ではどうしているんだろう?」「自分のやり方は正しいのかな?」と思っていましたから。

また、結婚や引っ越しの可能性など生活環境の変化も考慮し、働きやすさと収入面のバランスも考えました。今はレギュラー派遣として週4日ほど同じ薬局に勤務しつつ、空いた日にスポット勤務で他の薬局に入っています。さまざまな現場を知ることで、自分の経験値がさらに広がっていると感じます

高時給の求人多数!
派遣薬剤師の求人はこちら
確認
clickのアイコンの画像

派遣薬剤師の働き方について、メリットとデメリットを教えてください。

綾さん

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

わたしの転職体験インタビュー

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

28万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

調剤報酬改定 医師の意見 服薬指導 医療過誤・ヒヤリハット 管理薬剤師 薬局経営 薬物療法 ママ薬剤師 年収・待遇 薬剤師インタビュー