臨床論文で服薬指導をアップデート!

更新日: 2024年1月24日 児島 悠史

きちんと薬を飲んでいる患者さんでも、高くなってしまう冬の血圧とその対応

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今回の論文

J Am Heart Assoc . 2018 May 4;7(10):e008509 PMID: 29728372
内容:家庭血圧の季節変動が大きい集団と小さい集団に分けて、心血管イベントの発生率を比較した研究。冬季に血圧が大きく上昇する患者では、心血管イベントの発生リスクが2倍高い可能性が示唆された。また、この季節変動は降圧薬の調節で軽減できそう、という結果も得られた。

ポイント

pointの画像1気温が下がる冬には、きちんと薬を飲んでいる患者さんでも血圧が高くなることがある
pointの画像2血圧の季節変動は心血管イベントとも関連するが、降圧薬の調整によって軽減できる可能性がある

服薬指導update!

寒くなる冬場は、普段からきちんと薬を飲んでいる人であっても血圧が高くなる傾向にある。年末年始を挟むと、「薬を飲み忘れたのではないか」「暴飲暴食したのではないか」と疑ってしまいがちだが、こうした“濡れ衣”を着せられると患者さんは非常に嫌な思いをすることになる。また、

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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