災害時の薬は何日分あれば良い?東日本大震災の経験から考える備蓄の目安
大きな災害があると、病院や薬局も被害を受け、その機能が停止してしまうことがあります。しかし、そんな時でも慢性疾患を抱えている患者さんは、薬を服用し続ける必要があります。そのため、支援が始まるまで、あるいは医療機関が機能し始めるまでの間は、自分で薬をやりくりしなければなりません。
このとき、薬の備蓄は「何日分」くらいあれば安心できるのでしょうか。今回は、そんな災害時の薬の備蓄に関して参考になる、東日本大震災時の「てんかん」の患者さんを対象に行われたアンケート調査の結果を紹介します。
参考になる論文
Brain Dev . 2016 Aug;38(7):623-7.
東日本大震災時のてんかん患者を対象としたアンケート結果/筆者作成
(概要)
宮城県仙台市の太平洋沿いにある小児病院で、身体障害を伴うてんかん患者161名を対象にして行われたアンケート調査。
(結果)
・震災発生当時、「8日分」以上の薬を備蓄していたのは31.6%だけだった。
・震災発生を機に、ほとんどの人(93.6%)が「8日分以上の薬を備蓄しておく必要がある」と回答した。
・震災から20ヶ月後、76.9%の患者が実際に「8日分以上」の薬を備蓄していた。
- 過去の大規模災害時にも、医薬品の供給支援は2~3日以内に始まっていることが多い
- ところが、実際に震災を経験した人は「8日分以上の備蓄」が必要、と考えるようになった
大規模災害時、医薬品の供給は何日くらいで始まる?
大きな災害が発生すると、病院や薬局が被災する、道路が寸断されるなどして、“いつも飲んでいる薬”が入手できなくなる場合があります。