適用外処方は薬歴にどのように書くのか?
先日、適用外処方と思われる処方せんを受け取りました。適用外処方はどのように薬歴に記載すればよいでしょうか?
患者さんは75歳の男性
〈処方内容〉
ダイアモックス錠250mg 2錠分2 朝夕食後 10日分
薬局薬剤師とは「保健医療を守る」保険薬剤師である
保険薬局で働く薬剤師のみなさんは、保険薬剤師として登録しているはずです。保険薬剤師の役割は「保険医療を守ること」にあります。したがって、明らかな適用外処方が出ていた場合は、基本的には疑義照会をして適用外である旨を医師に伝え、そのまま調剤しないようにしなければなりません。
そうはいっても、実際には適用外処方はあると聞きます。保険調剤はできませんので、処方医とよく話し合う必要があるでしょう。
この日この患者さんは、自費の処方せんをもって来局されました。自費処方せんであれば調剤することそのものはまったく問題ありません。ただし、今まで処方をしたことがないような知らない病院や医師の場合は、偽造処方せんの可能性もゼロではありませんので、処方内容によっては、病院へ問い合わせてみる必要があるかもしれません。
このケースの場合、ダイアモックスは高山病(山酔い)の予防薬・治療薬として使われていますので、処方に問題はないようです。
薬歴Before
〈初来局〉
S)今度ボリビアに行くので、高度が2000 メートル台で高山病になるので薬をもらった。何日前から飲んだ方が良いかね?
O)臨時処方 本人
A)適用外処方。高山病に適用OK(日本旅行医学会ホームページより)
P)旅行医学会ホームページより前日服用とのこと。患者さんには、このように服用するように伝えた。日本旅行医学会の資料を印刷して渡した。
さて、適用外処方の薬歴は具体的にどのように記載すればよいでしょうか。
自費処方せんであることを明記し、アセスメントする
まず、自費処方せんであることを、SOAPを書く前にハッキリと記載しましょう。自費の処方せんであれば、保険の縛りはありませんので、「適用外」というアセスメントは必要ないと思います。
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