スポーツのケガの薬歴の書き方は?
スポーツにおけるケガへのケアは、通常とは違う対応が必要な場合もあります。しかし基本は「感情への着目」です。ご本人がどうしたいのかをよく聞き出して、それに対応しましょう。
(症例)
17歳 女性 初来局
既往歴、副作用歴、常用薬:なし
高校のレスリング部の練習中に耳介血腫を起こし受診。
〈処方〉
ロキソプロフェンNa錠60mg 1錠 発熱時・疼痛時 1日2回まで 5回分
薬歴Before
S) | レスリングで耳わいちゃった(=固くなった)。痛い。今日は練習なくて明日から。 |
O) | 練習は16時から2時間くらい、耳にあたらないようにしての練習はできないです。 |
A) | 痛みなく(or軽減して)練習できる服用方法を伝える必要がある。 |
P) | 飲んでから効くまでに30分くらいなので、練習30分くらい前に飲むといいと思います。胃への負担を少なくするために食べてから飲めない場合は多めの水で飲んで下さい。 |
本人はどうしたいのかを聞き、アドバイスの仕方も考える
このOの情報では、痛くても練習したいのか、練習を休んで直したいのか、本人がどう思っているのかわかりません。これでは情報不足だと思います。ただ、Aを見る限り、薬剤師とのやり取りの中では「練習したい」という方向性での会話があったのではないかと想像されます。
また、通常薬剤師はレスリングのことに詳しくないと思いますので、具体的にどのようにすればよいのか、アドバイスすることは難しいのではないでしょうか。そのような場合は、部活の先輩で似たような事例があると思われますので、どのようにすればよいか先輩やコーチに尋ねるようにすすめましょう。
医師が何と言ったのかを確認。患者さんと話し合うことも
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