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薬歴ビフォーアフター~薬歴の悩み、解決します~

更新日: 2023年6月1日 岡村 祐聡

患者さんの奥様の間違った薬識でグレープフルーツが食べられなくなった!?

薬歴ビフォーアフターの画像1
お悩み

患者さんの奥様が「血圧の薬を飲んでいる人は、グレープフルーツや柑橘系を食べてはいけない」と知人から聞いてきたため、本人は大好きなグレープフルーツが食べられなくなってしまいました。この薬歴でそれが伝わるでしょうか。

(症例)
45歳 男性 前回血圧が少し高かったためアジルバ錠が初めて処方され、今回2回目。前回は収縮期血圧157あったのが、今回は138だった。医師より「もう少し続けて飲んでみよう」と言われた。


〈処方〉
Rp. アジルバ錠10㎎  1錠 分1 朝食後 7日分

薬歴ビフォーアフターの画像

薬歴Before

S) 本当は、あまり飲みたくないんだよね。
O) 奥様が知人から「血圧の薬を飲む人はグレープフルーツや柑橘系を食べてはいけない」と聞いてきて、食べさせてもらえなくなった。この薬は飲みたくない。
A) グレープフルーツが食べられないなら「血圧の薬は飲みたくない」
P) アジルバ錠は、グレープフルーツを制限する必要はありません。
S₂) そうなの? 嫁さんに言ってグレープフルーツをまた食べさせてもらうよ。
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情報不足と記述不足で実態が伝わっていない

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岡村 祐聡
おかむら まさとし

有限会社服薬ケア研究所所長。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業。
都内調剤薬局や調剤薬局チェーンの教育担当管理職を経て、1997年に『服薬ケア研究所』を設立。
「服薬ケア」理論を各地で提唱し続け、全国各地で開催される研修会や服薬セミナーなどでも精力的な活動を行っている。 2002年には、服薬ケアを学ぶ全国の有志で設立された「服薬ケア研究会」から要請を受け、会頭に就任。最新著書は「10日間で極意をつかむ選ばれるかかりつけ薬剤師になる 患者応対技術と服薬ケアコミュニケーション」(診断と治療社)。書籍の詳細は服薬ケア研究所のホームページを参照。
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