薬歴ビフォーアフター~薬歴の悩み、解決します~

更新日: 2024年1月11日 岡村 祐聡

特に問題がない疼痛管理の患者さんの薬歴は?

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お悩み

がんの疼痛管理をしている患者さんで、今は穏やかでこの処方で痛みはほとんど訴えないそうです。特に問題がないのですが、こんな薬歴で良いでしょうか?

(症例)
82歳男性。2年前肝臓がんで手術。今年、肺、胃等に再発するも、手術不能ということで、現在は疼痛管理のみ。トイレには自分で行くが、ほぼベッドで寝て過ごしている。週1回在宅訪問中。


〈処方〉
Rp.スインプロイク錠0.2mg  1錠
  タケキャブ錠10mg    1錠
         1日1回 朝食後
Rp.ロキソニン錠60mg   3錠
  ビオスリー配合散      3g
         1日3回 毎食後
Rp.カロナール錠500     4錠
      1日4回 毎食後・寝る前
Rp.フェントステープ0.5mg  7枚
        1日1回 1枚 貼付
  7日分

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薬歴Before

# 痛みのコントロール

S) 奥様より本人から痛みなどほとんどないと聞いている。
O) フェントステープ0.5mg、カロナール錠500、ロキソニン錠60mg 
A) 現在使用されている痛み止めでコントロールされていると判断。
今後の痛みのコントロールを考え、痛みの日記をつけていただくことは有用と思われる。
P) 今後の薬の使用の判断材料になるため、痛みの日記に痛みの状況、便秘などの体調を記載していただくよう説明。
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「Aの根拠がO」を忘れずに

いつも申し上げておりますが、「Aの根拠、理由がO」です。Aに関係のない事実をOに書き込んである薬歴をよく見かけますが、それは間違いです。そもそもSOAPは「プロブレム毎に」立てるもので、そのプロブレムに関係のないことを混ぜ込んではいけません。事実だからと言って、Aに関係のないことをOに書かないように気をつけましょう。

このSOAPのOには、現在処方されている痛み止めの薬が列挙されていますが、これは「現在使用されている痛み止めでコントロールされている」ことの根拠ではありません。ただ、処方薬を列挙しただけです。Oにはなぜ「コントロールされている」と判断したのか、その根拠を書かなければなりません。

そしてSも、その判断(A)を補強する、またはそのプロブレムに気がついたきっかけとなる患者さん(またはご家族)の主訴を書きます。

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岡村 祐聡
おかむら まさとし

有限会社服薬ケア研究所所長。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業。
都内調剤薬局や調剤薬局チェーンの教育担当管理職を経て、1997年に『服薬ケア研究所』を設立。
「服薬ケア」理論を各地で提唱し続け、全国各地で開催される研修会や服薬セミナーなどでも精力的な活動を行っている。 2002年には、服薬ケアを学ぶ全国の有志で設立された「服薬ケア研究会」から要請を受け、会頭に就任。最新著書は「10日間で極意をつかむ選ばれるかかりつけ薬剤師になる 患者応対技術と服薬ケアコミュニケーション」(診断と治療社)。書籍の詳細は服薬ケア研究所のホームページを参照。
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