薬剤師のためのヒヤリ・ハット事例集
「剤型変更と薬剤変更の違い」ヒヤリ・ハット事例
病院・薬局で日々発生するヒヤリ・ハットは、放置して積み重なると大きな事故につながりかねません。患者さんへ安全な医療を提供するためにも、ヒヤリ・ハット事例を共有し、疑義照会や服薬指導に役立てられるよう、薬剤師さんの視点で丁寧に解説していきます。
事例
対象の薬 | シダキュアスギ花粉舌下錠2000JAU/5000JAU |
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医師の指示 | シダキュアスギ花粉舌下錠5000JAU1日1回1錠30日分処方 |
事例の詳細
他の病院で受診された患者さんが、継続して内服している処方箋を持って来院されました。
ところが処方箋を見ると、患者さんが今まで内服していたシダトレンスギ花粉舌下液2000JAU/mlパックではなく、医師からシダキュアスギ花粉舌下錠5000JAU/mlが処方されていました。
念のため薬剤師さんは製薬企業に連絡し、シダトレンからシダキュアへの変更は「薬剤変更」に該当することを確認しました。
さらに切り替えの時は、シダキュアの初回投与量の2000JAUから開始するように製薬企業から指示がありました。
そのため医師に疑義照会を行いましたが、診察時間が終了していたため、初回投与時の対応(医師の監督のもと、投与後少なくとも30分間は患者を安静な状態に保たせ、十分な観察を行う)が十分に行えないと判断しました。
上記2点から、他の病院で継続処方されていたシダトレンスギ花粉舌下液2000JAU/mlパックを処方し、シダキュアスギ花粉舌下錠への切り替えは次回に持ち越しました。
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