第4回 薬剤師が知っておくべき2018年度診療報酬・介護報酬ダブル改定

薬局、薬剤師を取り巻く状況を予測し、起こる可能性のある問題を提起する連載企画。今回は2018年度の診療報酬・介護報酬同時改定に対する議論を取り上げます。
財政状況を踏まえた2025年までの見通し
2018年度診療報酬・介護報酬同時改定に向けた議論が始まりました。18年度改定は2025年の地域包括ケアシステム構築に向けた基盤整備の意味合いがあります。25年までの同時改定は18年度と24年度の2回予定されていますが、24年度は基盤整備の総仕上げであり、実質的には18年度改定が大きな意味を持ちます。そこで同時改定に向けて薬局・薬剤師が押さえておくべきポイントを紹介しましょう。
2018年 | 診療報酬・介護報酬同時改定 |
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2020年 | 診療報酬改定 |
2021年 | 介護報酬改定 |
2022年 | 診療報酬改定 |
2024年 | 診療報酬・介護報酬同時改定 |
2018年度診療報酬・介護報酬同時改定では、2025年の地域包括ケアの根幹をなす改定が行われる。
トランプの金利引き上げ圧力が診療報酬に影響!?
まずは財政状況です。昨年暮れに麻生財務大臣と塩崎厚労大臣の折衝で17年度の社会保障関係費の伸びについて自然増6,400億円から1,400億円程度を削減し、5,000億円程度に収めることで合意しました。これを実現するために70歳以上の高額療養費制度の見直し、後期高齢者の保険料軽減特例の見直し、高額薬剤(がん治療薬「オプジーボ」)の薬価引き下げ、介護納付金の総報酬割の導入などが盛り込まれ…