ピボキシル含有抗菌薬の低血糖リスク:山口医師が教える小児服薬指導
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薬剤師コラム編集部に寄稿している薬剤師ライターから「抗菌薬に関する疑問」が多数、寄せられました。調剤の現場で判断に迷う事例を、山口浩樹医師に回答いただきます。
今回のテーマは「ピボキシル基を有する抗菌薬と低カルニチン血症」です。
ピボキシル基を有する抗菌薬(主要成分一覧)
| 成分名(一般名) | 先発品・代表的商品名 | 主な投与経路 | 主な適応領域 |
| セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物 | フロモックス | 経口 | 呼吸器感染症、耳鼻科領域(中耳炎・副鼻腔炎)、皮膚感染症、尿路感染症など |
| セフジトレン ピボキシル | メイアクトMS | 経口 | 呼吸器感染症、耳鼻科領域(中耳炎・副鼻腔炎)、皮膚感染症、歯科領域など |
| セフテラム ピボキシル | トミロン | 経口 | 呼吸器感染症、耳鼻科領域、皮膚感染症、尿路感染症など |
| テビペネム ピボキシル | オラペネム | 経口 | 小児の難治性急性中耳炎、副鼻腔炎、肺炎(※カルバペネム系経口薬) |
<本日の質問>「ピボキシル基」を有する抗菌薬の小児処方について、低血糖リスクをどの程度意識して処方されているのでしょうか?
低カルニチン血症に伴う低血糖リスクをどの程度意識して処方されているのか、また薬局ではどのような場合に特に注意し、疑義照会や処方意図の確認を検討すべきでしょうか?
比較的よく遭遇する処方である一方、このテーマは薬剤師の中でもまだ十分に浸透していない印象があり、先生の解説を調剤の現場に活かしたいと思っています。
山口浩樹医師の回答&解説「小児にピボキシル基含有抗菌薬が処方された時に聞くべき2つのこと」
「セフカペンピボキシル」や「セフジトレンピボキシル」など、ピボキシル基を含む抗菌薬は、幅広い抗菌スペクトルと服用のしやすさから、小児の感染症に広く処方されてきました1)。
これらの薬剤の代謝に伴って体内のカルニチンが消費され、二次性カルニチン欠乏症をきたすと、脂肪酸からのエネルギー産生が障害され、空腹時に重篤な低血糖を招くおそれがあります。