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更新日: 2017年12月5日 薬剤師コラム編集部

第6回 「粉ふき」や「かゆみ」の原因と対策

第6回 「粉ふき」や「かゆみ」の原因と対策の画像

最近一気に寒くなりましたね。冬はお肌の乾燥が気になる時期で毎年数多くの方が乾燥に悩まされています。顔、指先、手、腕、脚など乾燥が気になる部位は人それぞれですが、「粉ふき」や「かゆみ」が出てしまう場合もありますよね。これらの症状自体は珍しいことではありませんが、出てしまうと厄介なものです。今回はそんな時に役立つ知識として「粉ふき・かゆみの原因と対策」についてご紹介します。

粉ふきの原因

「粉ふき」とは肌が乾燥してカサカサになり白い粉をふいたような状態のことをいいます。膝や脛、顔など全身の様々な場所に起こります。この白い粉は角質が剥がれたもので落屑(らくせつ)と呼ばれます。角質は古くなると自然に剥がれるものですが、落屑は本来剥がれるものではない新しい角質も剥がれてしまうことを意味します。落屑が起こる原因はいくつかありますが、「乾燥」「摩擦」「血行不良」「栄養不足」などが挙げられます。

かゆみの原因

肌のかゆみの原因は「アレルギー性」と「非アレルギー性」に分けられます。アレルギー性のかゆみの原因にはハウスダストや花粉、金属などがあり、非アレルギー性の場合は物理的な刺激によるものや乾燥などが挙げられます。

原因別粉ふきの対策方法

粉ふきの主な原因と具体的な対策についてご説明します。


(1)乾燥

乾燥に関しては「第4回 乾燥肌はなぜ起こる?乾燥の原因と対策」でご紹介しているのでそちらをご覧ください。


(2)摩擦

日常的に起こる摩擦にはお風呂で身体をタオルでゴシゴシと擦り洗いをしてしまう行為が挙げられます。綺麗に洗おうと心がけるのは良いことですが、必要以上にゴシゴシと擦る必要はありません。敏感肌の方や乾燥しやすい冬は泡立てたボディソープを使って手洗いしましょう。洗顔を行う場合も洗顔料を良く泡立て泡で顔を洗うイメージで優しく洗いましょう。


(3)血行不良

寒さによる冷えから引き起こされる血行不良は肌に栄養を行き渡らせにくくする原因です。肌に栄養が十分に行き渡らないと肌のバリア機能の低下が起こりやすくなります。そのため、身体が冷えないように対策することが大切です。手軽に出来る冷え対策としてホッカイロがありますが、仙骨に貼るのがおすすめです。仙骨はお尻割れ目の上辺りにあり、仙骨に貼ることで内臓が温まり手足の冷えに効果的です。


(4)栄養不足

バランスの良い食事をすることは肌に栄養を行き渡らせるために必要です。栄養不足や栄養バランスの悪い食事により肌のターンオーバーが乱れやすくなり、結果として肌のバリア機能の低下が起こりやすくなります。バランスの良い食事を摂ること、身体を温める食材を摂るようにしましょう。肌のためにはビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを含む食材がおすすめです。


原因別かゆみの対策方法

冬にのみ肌のかゆみが起こるという方は非アレルギー性の原因の場合が多いです。そのためここでは非アレルギー性の対策をご紹介します。


(1)肌着や衣服による刺激

乾燥が起きている肌は普段より刺激に敏感な状態となっています。ナイロンなどの化学繊維の肌着は肌の摩擦が起こりやすいです。また、静電気による刺激にも注意が必要です。肌着の素材は綿100%のものを選び、肌の摩擦や静電気が起こりにくくしましょう。毛羽立ちの多い服もかゆみを引き起こしやすいので着ないようにしましょう。


粉ふきやかゆみの対策で大切なこと

粉ふきやかゆみ対策で大切なことは何といっても保湿です。洗顔後やお風呂上りは乾燥しやすいので、すぐに保湿することが大切です。特に身体に塗布する場合は、乾いてからではなく、まだ湿っている内(軽く水を拭った状態)に塗りましょう。皮脂の少ない脛や腕は粉ふきが起こりやすいのでしっかり保湿することを心がけてください。また、かゆみが出てしまった場合は掻かないようにすることが大切です。掻きむしってしまうと更にかゆみを誘発することになるので、気をつけましょう。

プロフィール
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花田 真理(はなだ まり)

化粧品会社の総括販売責任者・商品開発、医薬品関連会社の管理薬剤師経験を持つ美容に特化した薬剤師。
結婚を機に独立し医師薬剤師共同開発ブランドを立ち上げ、自身のブランドとして「MarryMemory」、「Doctor&Pharma」を持つ。現在化粧品開発以外に雑誌・WEB等のコラム執筆や美容記事監修を多数務める他、薬剤師等の医療系専門職を集めた団体「MedyUpLife」の代表を務めている。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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