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調剤報酬改定の算定項目をわかりやすく解説

更新日: 2026年5月1日 薬剤師コラム編集部

【2026年改定版】服用薬剤調整支援料2の算定要件をわかりやすく解説

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2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定では、服用薬剤調整支援料2が大きく見直されました。
従来は一般の薬剤師でも算定可能な項目でしたが、改定後はかかりつけ薬剤師のみが算定できるものとなり、より専門性の高い評価項目へと変更されています。

本記事では、2026年度改定後の服用薬剤調整支援料2について、算定要件やかかりつけ薬剤師の条件、服用薬剤総合評価の内容などをわかりやすく解説します。

服用薬剤調整支援料2とは?2026年度改定における変更点

服用薬剤調整支援料2とは、多剤服用患者に対して、服用状況を一元的・継続的に把握したうえで、包括的な薬物治療の評価や介入を行うことを評価する項目です。

従来の服用薬剤調整支援料2は、重複投薬の解消に向けた取り組みを評価するもので、主な算定要件は以下のとおりでした。

【旧・服用薬剤調整支援料2の算定要件】

算定対象患者 複数の医療機関から内服薬を6種類以上処方されている患者
算定点数 3月に1回に限り下記の点数を算定
イ 施設基準を満たす場合 110点
ロ イ以外 90点
実施事項 患者や家族等の求めに応じて、重複投薬解消のための取り組みを
おこなう
医師への提案 文書にて重複投薬解消の提案
減薬の必要性 なし

参照:別表第三 調剤報酬点数表(令和6年度) /厚生労働省
参照:調剤報酬点数表に関する事項(令和6年度) /厚生労働省

2026年度の改定後も、多剤併用患者に対する薬学的介入を評価する点は変わりありません。

しかし、大きな変更点として、従来は一般の薬剤師でも算定可能だった服用薬剤調整支援料2が、所定の研修等を修了した「かかりつけ薬剤師」のみが算定できる項目へ見直されたことがあげられます。これに伴い、算定要件は従来より大幅に厳格化され、点数も1回1000点へ引き上げられました。

参照:令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】 /厚生労働省

かかりつけ薬剤師の推進に伴う服用薬剤調整支援料2の見直し

服用薬剤調整支援料2の見直しが行われた背景には、2026年度改定において、かかりつけ薬剤師の推進が重点項目の一つとして位置付けられたことがあります。

2026年度の調剤報酬改定における、かかりつけ薬剤師に関する主な変更点の一つが、「かかりつけ薬剤師指導料(76点)」と「かかりつけ薬剤師包括管理料(291点)」の廃止です。

従来は、かかりつけ薬剤師であれば、処方箋受付1回ごとにこれらの点数を算定できていたため、通常の服薬管理指導料(45点/59点)よりも高い評価を受ける仕組みとなっていました。

しかし、2026年度の改定ではこれらの項目が廃止され、服薬管理指導料の中に新たにかかりつけ薬剤師が算定する区分が設けられました。

これにより、従来のように「かかりつけ薬剤師が服薬指導等を実施すること」自体を一律に評価するのではなく、実際に行った業務内容や患者への関与に応じて評価する方向へと見直されています。

このような流れのなかで、かかりつけ薬剤師によるポリファーマシー患者への継続的・包括的な介入を評価する項目として見直されたのが「服薬管理指導料2」です。患者ごとの生活状況や治療経過を踏まえながら処方内容を総合的に評価し、適切な薬物療法につなげる役割が、これまで以上に重視されるようになっています。

参照:令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】 /厚生労働省

服用薬剤調整支援料2の算定要件

服用薬剤調整支援料2の主な算定要件は、次のとおり定められています。

算定対象患者 複数の保険医療機関から6種類以上の内服薬が
処方されている患者
患者または家族等の求め 必要
算定点数 1000点
算定上限 同一患者に対して6月に1回
かかりつけ薬剤師1人につき月4回まで

服用薬剤調整支援料2は、かかりつけ薬剤師が当該患者の服用中の薬剤を継続的及び一元的に把握した結果、服用中の薬剤の調整を必要と認める場合であって、「服用薬剤総合評価(患者の服薬状況等に係る総合的な管理及び評価)」を実施した上で、処方医に対して当該調整について文書を用いて提案した場合に算定が可能です。

ただし、算定が可能なかかりつけ薬剤師は、患者の服薬状況等に係る総合的な管理及び評価を行うために必要な研修を受けたものに限るとされています。

参照:別表第三 調剤報酬点数表
参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

服用薬剤調整支援料2を算定できないケース

以下の場合は服用薬剤調整支援料2を算定することはできません。

【服用薬剤調整支援料2が算定できないケース】

  • 特別調剤基本料Aを算定している保険薬局(当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合)
  • 特別調剤基本料Bを算定する保険薬局
  • 令和8年6月1日から令和9年5月31日までの間
    (※服用薬剤調整支援料2の算定が可能となるのは、令和9年6月以降です。)

なお、服用薬剤調整支援料2は、在宅療養中で通院が困難な患者に対して、在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定している場合であっても、服薬管理指導料におけるかかりつけ薬剤師の要件に基づき、患者からかかりつけ薬剤師としての同意を取得したうえで服用薬剤総合評価を実施したときには算定が可能です。

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

服用薬剤調整支援料2の算定前に実施するべきこと

服用薬剤調整支援料2を算定するにあたっては、事前に患者又はその家族等に対し、 以下の事項を説明し、了解を得ることが求められています。

  • 服用薬剤総合評価を実施する意義
  • 服用薬剤調整支援料2により発生する患者自己負担額

特に、服用薬剤調整支援料2は1回1000点と高い点数が設定されており、3割負担の患者では自己負担額が約3000円となります。
そのため、算定前には服用薬剤総合評価を行う目的や必要性に加え、自己負担額についても十分に説明し、患者の理解と同意を得たうえで実施することが重要です。

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

「必要な研修を修了したかかりつけ薬剤師」とは

服用薬剤調整支援料2は、服用薬剤総合評価を行うために「必要な研修を修了したかかりつけ薬剤師」のみが算定可能です。
具体的には、以下のいずれかに該当する必要があります。

  • 日本老年薬学会の提供する老年薬学服薬総合評価研修会を修了したかかりつけ薬剤師
  • 日本老年薬学会が定める老年薬学認定薬剤師であるかかりつけ薬剤師

これらは取得までに一定の研修や実務経験を要するため、要件としてはかなり厳しい内容となっています。服用薬剤調整支援料2は令和9年6月から算定可能とされていますが、実際に算定できる薬剤師が増えるまでには一定の時間がかかると考えられます。

一方で、その分、服用薬剤調整支援料2は1回1000点と非常に高い点数が設定されており、専門性の高い継続的なポリファーマシー介入が評価される仕組みになったといえるでしょう。

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省

服用薬剤調整支援料2における「服用薬剤総合評価」とは

服用薬剤調整支援料2の算定にあたっては、服用薬剤総合評価として、次に掲げる事項を全て行う必要があります。

  • 薬物治療に関する患者又はその家族等からの主観的情報の聴取
  • 検査値等の薬物治療に必要な客観的情報の収集
  • 服薬支援に必要な患者の生活状況および意向に関する情報の聴取
  • 各服用薬剤がもたらす治療効果および有害事象の評価
  • 解決すべき薬剤関連問題の特定および整理
  • 服用薬剤調整後の観察計画および対応案の立案

服用薬剤総合評価の実施にあたっては、別紙様式2 を用いるとともに、薬剤服用歴に保存することが求められます。

服用薬剤総合評価を実施する際には、日本老年医学会および日本老年薬学会が作成する日本版抗コリン薬リスクスケール 」や「高齢者施設の服薬簡素化提言を参考にしましょう。

また、患者や家族から主観的情報を聴取する際には、「ポリファーマシー対策のための持参薬鑑別評価シート開発に関する研究」(国立高度専門医療研究センター横断的研究推進費)で作成された「おくすり問診票」を必要に応じて活用することとされています。

このように、服用薬剤調整支援料2における服用薬剤総合評価では、単なる減薬提案ではなく、患者の生活背景や治療状況まで含めた包括的な薬学的評価が求められています。

参照:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省
参照:ポリファーマシー対策のための「おくすり問診票」の開発: 多施設共同研究 /日本老年薬学会雑誌 Vol.7 No.1 2024 pp.16-24

評価結果に関する患者や家族等への伝達について

評価結果については、患者または家族等へ適切に説明・共有することが大切です。伝達内容としては、以下のような事項があげられます。

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薬剤師コラム編集部

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