【2026年度改定版】麻薬管理指導加算の算定要件をわかりやすく解説
2013年に厚生労働省より発表された「患者のための薬局ビジョン」でも示された通り、薬剤師には、高度で専門的な医療に積極的に関与し、その役割を十分に果たしていくことが期待されています。
麻薬を使用する患者に対しても、薬剤師による適切な薬学的管理が欠かせません。
本記事では、麻薬管理指導加算の算定要件や、薬剤師が実施するべき事項、在宅患者に対する算定条件等について詳しく解説していきます。
麻薬管理指導加算とは
麻薬管理指導加算とは、麻薬を使用中の患者や家族等に対し必要な薬学的管理や指導を行った際に算定が可能な項目です。
麻薬の適正管理における薬剤師の取り組みを評価するものであり、服薬管理指導料等の薬学管理料に対して加算します。
在宅医療の推進に伴い、麻薬を調剤する機会も増えており、地域支援・医薬品供給対応体制加算などの施設基準にも麻薬に関する項目が設定されています。
麻薬を使用する患者の治療に薬剤師が積極的に介入することへの期待は年々高まっているといえるでしょう。
麻薬管理指導加算の点数と算定要件
麻薬管理指導加算は、麻薬を調剤した場合であって、麻薬の服用に関し、その服用及び保管の状況、 副作用の有無等について患者又はその家族等に確認し、必要な指導等を行ったときに算定が可能です。
加算の対象となる算定項目ごとに麻薬管理指導加算の点数が変わってくるため注意が必要です。
麻薬管理指導加算の対象項目と点数
| 対象の算定項目 | 点数 |
| 服薬管理指導料 | 22点 |
| 在宅患者訪問薬剤管理指導料 | 100点 |
| 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料 | |
| 在宅患者緊急時等共同指導料 |
参照元:別表第三 調剤報酬点数表 /厚生労働省
ここからは、麻薬管理指導加算を算定するために薬剤師が実施するべきことを確認していきましょう。
1)麻薬の使用に関して必要な指導を行う
医療用麻薬に関しては薬の特性上、使用目的を明確にし、適正に管理をしていくことが重要です。
服薬指導の際は、以下の点を患者または家族等に対して必ず指導・確認しましょう。
【麻薬に関する指導・確認内容】
- 麻薬の服用状況
- 麻薬の保管管理状況
- 残薬の状況
- 麻薬の継続又は増量投与による体調変化
- 副作用の有無
2)緩和ケアに関するガイドラインを参照する
麻薬による鎮痛等の効果や体調変化を確認する際は、以下に挙げる緩和ケアに関するガイドラインを参照して実施することが求められています。
【緩和ケアに関するガイドライン】
- がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン/日本緩和医療学会
- 新版がん緩和ケアガイドブック/日本医師会監修厚生労働科学特別研究事業「適切な緩和ケア提供のための緩和ケアガイドブックの改訂に関する研究」班
3)薬歴に必要事項を記載する
麻薬管理指導加算を算定した際には、指導の要点を薬剤服用歴等に記載する必要があります。
患者から得られた情報や指導内容に関して、薬歴にもれなく記載をするようにしましょう。
また、患者や家族等から調剤済みの麻薬が返納された場合は、都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴に添付するなど、その旨も適切に薬歴に記載する必要があります。
4)調剤後も継続して必要な薬学的管理を行う
外来患者に対して麻薬管理指導加算を算定する場合は、服薬指導のみならず、調剤後も電話等により定期的に服薬状況や残薬の状況、保管状況、副作用の有無等を確認することが求められています。
メールを一斉送信するなど、患者等に一方的に情報発信することのみでは継続的服薬指導を実施したことにはならないため、電話等の相互にコミュニケーションが取れる方法で実施しましょう。
参照元:調剤報酬点数表に関する事項 /厚生労働省
麻薬管理指導加算の算定要件についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
在宅患者に対する麻薬管理指導加算の算定
麻薬の処方を受けている在宅患者に対しても、同様に麻薬管理指導加算の算定が可能です。
麻薬管理指導加算を算定できる指導料は以下の通りです。
【麻薬管理指導加算を算定できる在宅関連の指導料】
- 在宅患者訪問薬剤管理指導料
- 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
- 在宅患者緊急時等共同指導料
また、介護保険で在宅医療を受けている患者が、居宅療養管理指導費や介護予防居宅療養管理指導費を算定している場合も、要件を満たすことで麻薬管理指導加算の算定は可能です。
薬剤師が実施すべきことは、おおむね外来の患者と同様ですが、在宅患者に対しての算定において注意するべきことが2つあります。以下で解説します。
